奥田英朗 「春本番 1978/4/4」
2007年2月18日 読書
主人公は同じ(田村久雄)で、それぞれ特定の1日が描かれている短編集『東京物語』(集英社、2001/集英社文庫、2004)の6編中の2編目。年月日的には、名古屋から上京した1日を描いたこれがいちばん早い(最後に収録されている「パチェラー・パーティー 1989/11/10」がいちばん最後になるので、11年半くらいの間の話になるのか)。
わくわくもするけれど、反面、落ち着かない、みたいな感じ。読んでいて、うんうん、わかるわかる、という懐かしい感じが、私にはとてもするのだけれど。大学生としてでも、社会人としてでも、田舎から上京したことがある人は、多かれ少なかれ、わかる部分があるのではないか、と思う。何が起こるわけでもないけれど、お薦めな小説です。
田舎は退屈だから、というのが上京した理由の1つであったはずなのに、いざ上京してみると、その日は何もすることがなくて(たしかにまだ勉強する気にはなれないか)、退屈してしまって(「退屈」違いではあるけれど)、商店街など、近所を散策してみたり、大学に合格して上京している知り合いを訪ねてみたりする(自分は訪ねなかったけれど、こういう気持ち、とてもわかる)。要するに東京を歩いたりしてみるわけだけれど、そのさい、自分の方言が気になったり、服装もこれでよいと確認しないではいられなかったり、食事をしたいけれど、どの店もしゃれて見えてなかなか入れず、結局マクドナルドになってしまったり……。1人暮らし、自由といえば自由なんだけれど。東京、人は多くても、ほとんど全員他人だから、孤独というか、人寂しくもなるし。――もう話がぐちゃぐちゃ。まぁいいか(汗)。
予備校は「代々木にある予備校」。アパートは学校まで30分の北池袋(池袋から1駅)、風呂なし4畳半で1万5千円。当時でも格安?(物価的にはマイルドセブンが150円、ハイライトが120円らしい。というか、煙草ではよくわからないな)。いちおう大学には合格する、
<予備校で彼女ができず、不本意ながら勉強以外にすることがなく、なんとかお茶の水に校舎がある大学の文学部にもぐりこむことができた。>(p.129、「レモン 1979/6/2」)
予備校のクラスというかコースも、私立文系だったのかな。
わくわくもするけれど、反面、落ち着かない、みたいな感じ。読んでいて、うんうん、わかるわかる、という懐かしい感じが、私にはとてもするのだけれど。大学生としてでも、社会人としてでも、田舎から上京したことがある人は、多かれ少なかれ、わかる部分があるのではないか、と思う。何が起こるわけでもないけれど、お薦めな小説です。
田舎は退屈だから、というのが上京した理由の1つであったはずなのに、いざ上京してみると、その日は何もすることがなくて(たしかにまだ勉強する気にはなれないか)、退屈してしまって(「退屈」違いではあるけれど)、商店街など、近所を散策してみたり、大学に合格して上京している知り合いを訪ねてみたりする(自分は訪ねなかったけれど、こういう気持ち、とてもわかる)。要するに東京を歩いたりしてみるわけだけれど、そのさい、自分の方言が気になったり、服装もこれでよいと確認しないではいられなかったり、食事をしたいけれど、どの店もしゃれて見えてなかなか入れず、結局マクドナルドになってしまったり……。1人暮らし、自由といえば自由なんだけれど。東京、人は多くても、ほとんど全員他人だから、孤独というか、人寂しくもなるし。――もう話がぐちゃぐちゃ。まぁいいか(汗)。
予備校は「代々木にある予備校」。アパートは学校まで30分の北池袋(池袋から1駅)、風呂なし4畳半で1万5千円。当時でも格安?(物価的にはマイルドセブンが150円、ハイライトが120円らしい。というか、煙草ではよくわからないな)。いちおう大学には合格する、
<予備校で彼女ができず、不本意ながら勉強以外にすることがなく、なんとかお茶の水に校舎がある大学の文学部にもぐりこむことができた。>(p.129、「レモン 1979/6/2」)
予備校のクラスというかコースも、私立文系だったのかな。
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