角川書店、2000/角川文庫、2002。※ ミステリーなので特にネタバレ(少ししているので)にはご注意ください。

予備校生(栗本俊)はすでに亡くなっている。無実の罪で逮捕され、留置場で自殺。1977年の4月、20歳になったばかりのとき(ということはたぶん2浪目が始まって間もないころに)逮捕されている。描かれ方が典型的というか、埼玉(川越)で病院を経営している家の長男で、両親は医学部に入って欲しいと思っているけれど、自分は美術教師になりたくて……みたいな。医大と美大(美術系)という、小説に出てくる2大志望先(?)を1人で体現している。

そう、小説の本筋とは関係がなくて瑣末なことなのかもしれないけれど、最後まで読んでも、俊(しゅん)が捕まった事件の真犯人が誰なのかがわからないのが、ちょっと不満。

ゴーストライターをしている主人公(松尾)も1年浪人しているらしいし、音大を4度受けた(3浪して駄目だった)と言う刑事(岸川)も出てくるし、この作者(深谷忠記)、ほかにも浪人生が出てくる小説を書いていそうな予感が。ちょっと探してみようかな。
 

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