西村京太郎 『京都駅殺人事件』
2007年4月29日 読書
カッパ・ノベルス、2000/光文社文庫、2003。TVの2時間ドラマになっているものは、小さいころから何度も見たことがあるけれど、小説は今回初めて読みました、西村京太郎。なんていうか、赤川次郎と並んで、ひまつぶしに読むにはもってこいな感じ、かもしれない。改行たくさん、余白たくさんです。※以下、毎度すみません、けっこうネタバレしているのでご注意ください。
<東京の浪人生・橋本眞人の部屋で同級生の撲殺死体が見つかった。時限爆弾を作っていたらしい橋本の行方を追う十津川警部は、京都駅爆破を予告する脅迫状が届いたことを知り、京都へ向かう。「自分たちで新しい駅舎を破壊しろ」という要求の真意を測りかねているとき、京都駅3番ホームで爆破が起きた!/好評「駅」シリーズ第8弾!>(文庫カバー)
そういえば、京都駅がちょうど工事しているときに1度行ったことがある。――それはいいとして。浪人生が出てくるといっても、受験勉強なんて関係ない小説である。どうやら高校のときの親友(この人も浪人生だったらしい)を殺したらしいし、爆弾を作って駅(というか駅長)を脅迫したりするのも、橋本くんであるらしいし。
ちょっと考えてみると、「家族」がけっこう悲惨な気がする。本人(橋本くん)は死んでしまうし、その前に両親は罪を犯したらしい息子のことで、いたたまれなくなって(?)自殺してしまうし、お兄さんもよくわからないけれど、死んじゃうし。そう、関係ないけれど、浪人生が都内のマンションで1人暮らし、にはなっているけれど、両親が父親のほうの仕事の都合で仙台に引っ越していて、兄も仕事で福岡支社に勤めているから、よくあるタイプの、上京して1人暮らし、とかにはなっていない。あ、そうそう、橋本くんはバイクに乗っている(ほんと浪人生はバイクが好きだよね…)。
ぜんぶで5章に分かれている小説なのだけれど、「第一章」のタイトルが「十八歳」。思想に飢えている歳、みたいな言葉を使っていたのは誰だっけな、忘れてしまったけれど、特に男の子なんかはそうかもしれない。でも、扇動するのが予備校講師とかではないから、まだ被害が少なくてよいかも。(よくわからないけれど○○先生はすごいらしい、みたいな、真偽の定かではない噂が飛び交うのが、そういえば(思い出してみれば)、予備校であったような。高校での成績がよくて浪人している理由が不明な(?)橋本くんのケースは違うかもしれないけれど、たいていの浪人生はいちど挫折しているわけだし、ある種のイズムが染み込みやすい状態かもしれない。危ないといえば危ないよね。)
あと、気になったのは「物理化学の参考書」(p.6)という箇所。作者が高校のときとかには、まだ「物理」と「化学」が分かれていなかったのか、とちょっと思ったけれど、違うのかな。大学受験用、みたいなことも言っていないし、時限爆弾を作るさいには「物理化学」(って何?)の知識が必要なのか。
<東京の浪人生・橋本眞人の部屋で同級生の撲殺死体が見つかった。時限爆弾を作っていたらしい橋本の行方を追う十津川警部は、京都駅爆破を予告する脅迫状が届いたことを知り、京都へ向かう。「自分たちで新しい駅舎を破壊しろ」という要求の真意を測りかねているとき、京都駅3番ホームで爆破が起きた!/好評「駅」シリーズ第8弾!>(文庫カバー)
そういえば、京都駅がちょうど工事しているときに1度行ったことがある。――それはいいとして。浪人生が出てくるといっても、受験勉強なんて関係ない小説である。どうやら高校のときの親友(この人も浪人生だったらしい)を殺したらしいし、爆弾を作って駅(というか駅長)を脅迫したりするのも、橋本くんであるらしいし。
ちょっと考えてみると、「家族」がけっこう悲惨な気がする。本人(橋本くん)は死んでしまうし、その前に両親は罪を犯したらしい息子のことで、いたたまれなくなって(?)自殺してしまうし、お兄さんもよくわからないけれど、死んじゃうし。そう、関係ないけれど、浪人生が都内のマンションで1人暮らし、にはなっているけれど、両親が父親のほうの仕事の都合で仙台に引っ越していて、兄も仕事で福岡支社に勤めているから、よくあるタイプの、上京して1人暮らし、とかにはなっていない。あ、そうそう、橋本くんはバイクに乗っている(ほんと浪人生はバイクが好きだよね…)。
ぜんぶで5章に分かれている小説なのだけれど、「第一章」のタイトルが「十八歳」。思想に飢えている歳、みたいな言葉を使っていたのは誰だっけな、忘れてしまったけれど、特に男の子なんかはそうかもしれない。でも、扇動するのが予備校講師とかではないから、まだ被害が少なくてよいかも。(よくわからないけれど○○先生はすごいらしい、みたいな、真偽の定かではない噂が飛び交うのが、そういえば(思い出してみれば)、予備校であったような。高校での成績がよくて浪人している理由が不明な(?)橋本くんのケースは違うかもしれないけれど、たいていの浪人生はいちど挫折しているわけだし、ある種のイズムが染み込みやすい状態かもしれない。危ないといえば危ないよね。)
あと、気になったのは「物理化学の参考書」(p.6)という箇所。作者が高校のときとかには、まだ「物理」と「化学」が分かれていなかったのか、とちょっと思ったけれど、違うのかな。大学受験用、みたいなことも言っていないし、時限爆弾を作るさいには「物理化学」(って何?)の知識が必要なのか。
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