今邑彩 「三時十分の死」
2007年6月3日 読書
連作短篇集『鋏の記憶』所収の最初の1篇(全4篇)。文庫は角川ホラー文庫から出ているようだけれど、手に入らず。例によって5,6件の古本屋を回って、なければない、という感じ。なので(?)手元にあるのは図書館で借りてきた単行本です(角川書店、1996)。これも、あまり期待していなかったせいか、意外と面白かったです。ミステリーとしては薄味な感じというか、シンプルな感じかもしれない。何か足りないような気がするけれど、何が足りないのかわからない。普通といえば普通です。よくわからないけれど、5段階評価なら2.6くらいにしておきたい。※以下、ネタバレには注意してください。サイコメトリーができるのなら(物からそれに以前触れた人などを読み取れるのなら)、積極的にどんどん使って早く事件を解決しちゃえばいいのに、みたいなことも思うのだけれど、そう単純な話でもないのか(というか、そんなことしたら小説にならないか)。
「三時十分の死」は、旅行から戻ってきた住み込みの家政婦(川上ウメ子)が、ロンドンに行っているはずの主人(相良利一郎)が殺されているのを発見したことから始まっている。その犯人候補の1人として登場してくるのが、隣の家に住む浪人生、津田良明(19歳)。ひどい猫の毛アレルギーの相良が以前、野良猫を退治するために庭に毒入りの餌を撒いておいたのを、津田の家で飼っていた猫があやまって食べてしまい、それで恨みをもっているらしい(関係ないけれど、アレルギーで喘息が出て人間のほうが危ないにしても、勝手に毒入りの餌を撒いて動物を殺したら、それは動物愛護法に触れるのではないか?)。もう1人、あやしい人物として、相良にペンションを始めるためのお金を借りようとしていた甥(の稲垣順平)が出てくるのだけれど、花屋に勤めるその彼女(青木早苗)の友達が、サイトメトラーな高校生、桐生紫(ゆかり)。両親が亡くなって祖母と暮らしていたのだけれど、その祖母も亡くなっていまは東京で、従兄で刑事の桐生進介と2人で暮らしている。←例によってぐだぐだな内容紹介(涙)。なんていうか、紫のキャラクターが薄すぎるのかな、日頃(?)何を考えている人なのか、とかよくわからない。進介とくっつくのか、とちらっと思わせておいて、その点は結局、放置しちゃっている感じ。(知らないのだけれど、もしかしたらシリーズものの1冊なのか?)
この小説も浪人生だからどうのこうの、みたいな話はほとんどないのだけれど、浪人生というと、やっぱり(?)体は痩せていて顔は青白くて、夜遅くまで起きている、みたいなイメージ? 推理小説だからあやしげに、みたいな理由もあるかもしれないけれど。次の話(2篇目、表題作)では、進介の高校のときの同級生の漫画家(二瓶乃梨子)が出てきて、やっぱりちょっとステレオタイプといえばステレオタイプな感じがするかな、人物が。アシスタントが急病になって紫に手伝ってくれ、と電話してくる――なんか最近、ほかの小説で似たような場面を読んだばかりな気が。読んでいていらいらはしないけれど。
「三時十分の死」は、旅行から戻ってきた住み込みの家政婦(川上ウメ子)が、ロンドンに行っているはずの主人(相良利一郎)が殺されているのを発見したことから始まっている。その犯人候補の1人として登場してくるのが、隣の家に住む浪人生、津田良明(19歳)。ひどい猫の毛アレルギーの相良が以前、野良猫を退治するために庭に毒入りの餌を撒いておいたのを、津田の家で飼っていた猫があやまって食べてしまい、それで恨みをもっているらしい(関係ないけれど、アレルギーで喘息が出て人間のほうが危ないにしても、勝手に毒入りの餌を撒いて動物を殺したら、それは動物愛護法に触れるのではないか?)。もう1人、あやしい人物として、相良にペンションを始めるためのお金を借りようとしていた甥(の稲垣順平)が出てくるのだけれど、花屋に勤めるその彼女(青木早苗)の友達が、サイトメトラーな高校生、桐生紫(ゆかり)。両親が亡くなって祖母と暮らしていたのだけれど、その祖母も亡くなっていまは東京で、従兄で刑事の桐生進介と2人で暮らしている。←例によってぐだぐだな内容紹介(涙)。なんていうか、紫のキャラクターが薄すぎるのかな、日頃(?)何を考えている人なのか、とかよくわからない。進介とくっつくのか、とちらっと思わせておいて、その点は結局、放置しちゃっている感じ。(知らないのだけれど、もしかしたらシリーズものの1冊なのか?)
この小説も浪人生だからどうのこうの、みたいな話はほとんどないのだけれど、浪人生というと、やっぱり(?)体は痩せていて顔は青白くて、夜遅くまで起きている、みたいなイメージ? 推理小説だからあやしげに、みたいな理由もあるかもしれないけれど。次の話(2篇目、表題作)では、進介の高校のときの同級生の漫画家(二瓶乃梨子)が出てきて、やっぱりちょっとステレオタイプといえばステレオタイプな感じがするかな、人物が。アシスタントが急病になって紫に手伝ってくれ、と電話してくる――なんか最近、ほかの小説で似たような場面を読んだばかりな気が。読んでいていらいらはしないけれど。
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