集英社文庫コバルト・シリーズ、1987。まだ半分弱しか読んでいないけど、もう別に読まなくてもいいような…。挫折気味です。表紙カバーの折り返しのところの紹介文(?)は次のとおり。

 <あたし、夕花子。バニーガールのバイトしながらひとり暮らししてたけど、冬が来たからウサギをやめてネコ(無職)になったの。/時々「来いよ」とTELかけてきてSEXするオトコ(28歳・放送作家)がいるのだけど、彼はデバートガールと同棲中なんだ。/そんなある日、葉介という純情な(?)予備校生と知りあった。彼ったら、大学やめて、ケーカンの試験を受けるといいだしたの……。>

主人公は皮膚感覚的に、時代の空気的に生きていて、“思考”があまりない感じ(まぁ人のことは言えないけれど)。文体的には、昨今はやりの“ケータイ小説”といい勝負? 短文・改行多しです。「あたし」(雨宮夕花子)が1つ年下の雪室葉介(2浪)と知り合ったのは、「ウサギ」になる前、予備校の近くの喫茶店でアルバイトをしていたとき、とのこと。美少年らしい葉介のその時の格好が、ジャージの上下にサンダルばきで「わかば」を吸っていた(しかも長髪)って、80年代の予備校生としてどうよ?(どうでもいいですかそうですか)。「大学やめて、ケーカンの試験を受けるといいだした」というか、警官の試験に受かってから事後報告的な感じ。葉介くんによれば、9月の半ば頃に自転車の盗難にあって(実は盗難ではなかったらしいけれど)そのさいにお巡りさんから、試験を受けることをすすめられたことがきっかけ、らしい。2浪の秋(O県警に採用されるのは12月だからもっとあとか)に大学受験をやめるかな、ふつう? まがりなりにも2年近く浪人生活を送ってきただろうに。なんていうか、行き詰まっているときに違う“にんじん”を目の前にぶらさげられると、ついそっちのほうに…、ということもあるか(一般論として)。そちらのほうが天職(天“進路”?)かもしれないし。そう、大学生になるより警察官になるほうが倍率的にはたいへんらしい、知らなかったです(知らなかったというより意識したことすらなかった。まぁ大学の入りやすさはピンキリだろうし)。ちなみに、放送作家の霜田幹夫と知り合ったのは、喫茶店の前、レコード店でアルバイトをしていたとき、とのこと。最後まで読んでいないのでわからないけれど、とりあえず本妻候補、デパートに勤める種雨子(しゅうこ)が接触してきて、「あたし」は負けた感じになっている。
 

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