佐藤正午 「糸切歯」
2008年9月29日 読書
これも“浪人生小説”という感じではないけれど、まぁいいか。短篇集『女について』(集英社文庫、2001)所収。この本は(単行本情報が書かれていないけれど)、講談社文庫『恋売ります』(1991)が改題されたものらしい。その8篇中の3篇目。個人的には運命の赤い糸であろうが、糸切り歯=もともとの意味での、文字通りな意味での糸を切る歯、みたいな発想じたいがおばあちゃん的な感じがしてしまって…(汗)。「切っても切れない関係」みたいな言い方があるよね、むしろそっちのほうな感じかな(というか、意味不明か(汗))。受験に失敗したばかりのとき、「ぼく」(18歳)は、叔母が経営する酒場(居酒屋?)で、高校で2年間同じクラスだった、でも顔と名前を知っている程度の、上司に連れられてきた銀行員(当時)の「彼女」と再会する。で、翌日、映画(『青春の蹉跌』!)を見たりして、最終的には彼女の家に。好きかと訊かれて「ぼく」は嘘をついて(少なくとも「ぼく」にとっては)初エッ○となる。
<彼女との出会いが、でたらめな浪人生活の皮切りになった。>(p.66)
これはなんだろう、受験の失敗以外にも何か内に圧されるものとかがあって、その「彼女」によってストッパーがはずれちゃったのかな?(うーん)。大学はどうやら翌年、<金さえ積めば誰でも受かる>(同頁)ところへ進んだようだ。この「金」って寄付金みたいなもの? どれくらい払ったのかな、両親がいない家っぽいけれど、難なく払えるくらい? ちなみに「ぼく」は大学を卒業して、作家に。
<彼女との出会いが、でたらめな浪人生活の皮切りになった。>(p.66)
これはなんだろう、受験の失敗以外にも何か内に圧されるものとかがあって、その「彼女」によってストッパーがはずれちゃったのかな?(うーん)。大学はどうやら翌年、<金さえ積めば誰でも受かる>(同頁)ところへ進んだようだ。この「金」って寄付金みたいなもの? どれくらい払ったのかな、両親がいない家っぽいけれど、難なく払えるくらい? ちなみに「ぼく」は大学を卒業して、作家に。
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