柏葉幸子 『霧のむこうのふしぎな町』
2009年4月2日 読書
読む本のリスト(私的な、手書きぐちゃぐちゃなもの)にあったので読んだのだけれど、どうも間違って読んでしまったっぽい。浪人生が出てこなかった、というか、浪人生とはいいにくい感じの人が(人なら)出てくる。いま手もとにあるのは、講談社文庫の、表紙(カバーの表紙)の左上に「新装版」と書かれているもの(2003)。奥付の前のページによれば、単行本(?)は1975年に講談社から出ているようだ。
<心躍る夏休み。6年生のリナは、たった一人で旅に出た。不思議な霧が晴れた後、きれいだけれど、どこか風変わりな町が現れた。めちゃくちゃ通りに住んでいる、妙ちきりんな人々との交流が、みずみずしく描かれる。『千と千尋の神隠し』に影響を与えた、ファンタジー永遠の名作! 講談社児童文学新人賞受賞>(表紙カバー後ろより。)
けっこう古いからか、ファンタジーにしては、なんていうか、地に足が着いている感じがする。つまらなくはなかったけれど、なんていうか微妙、でした。でも、自分が小学校のときとかには、学校図書館にこういう本が並んでいたのではないか、と思えて(ほとんど本を読まない子どもだったので、読んでいないけれど)ちょっと懐かしかったというか、ノスタルジーというか。
「霧の谷」には「めちゃくちゃ通り」に沿って6軒の家があるのだけれど、うち1軒は、リナ(上杉リナ)が滞在することになる下宿「ピコット屋敷」で……というか、そんなに詳しく説明する必要はないか(汗)。リナは、ピコットばあさんに言われて「食いぶち」(「生活費」)を稼ぐために、まず最初は、ナータの本屋(古本屋?)へ手伝いに行くのだけれど、そこにお客の1人として、「学生」が現れる。どうも外の世界と繋がっていて(その町が必要なら“距離がなくなる”らしい)、どちらからもお客が来るらしいのだけれど(繋がっている感じは『ハウルの動く城』っぽい?)、それはともかく、その「学生」は「数学の参考書」を求めていたはずなのに、なぜか結局、「まえからよみたかった詩集」を買って(というかもらって)行く。で、この人は本人曰く、<夏休みちゅう、予備校へかよってる>(p.73)とのことなので、予備校生は予備校生でも、浪人生というよりは高校生である確率が高いような…。浪人予備校生(変な日本語? 高卒予備校生というか)にも「夏休み」はあると思うけれど、そういう人はふつう、夏休み以外にも予備校に通っているわけだから。リナは、その学生から<なんとなく、ぎすぎすした印象>(p.75)を受けたらしい。ぎすぎす、という言葉は浪人生にふさわしい形容? そうでもないか。現役受験生(高校生)でも、そういう感じを帯びそう。――ま、別に小説的にはどちらでもいいのだけれど(汗)。
<心躍る夏休み。6年生のリナは、たった一人で旅に出た。不思議な霧が晴れた後、きれいだけれど、どこか風変わりな町が現れた。めちゃくちゃ通りに住んでいる、妙ちきりんな人々との交流が、みずみずしく描かれる。『千と千尋の神隠し』に影響を与えた、ファンタジー永遠の名作! 講談社児童文学新人賞受賞>(表紙カバー後ろより。)
けっこう古いからか、ファンタジーにしては、なんていうか、地に足が着いている感じがする。つまらなくはなかったけれど、なんていうか微妙、でした。でも、自分が小学校のときとかには、学校図書館にこういう本が並んでいたのではないか、と思えて(ほとんど本を読まない子どもだったので、読んでいないけれど)ちょっと懐かしかったというか、ノスタルジーというか。
「霧の谷」には「めちゃくちゃ通り」に沿って6軒の家があるのだけれど、うち1軒は、リナ(上杉リナ)が滞在することになる下宿「ピコット屋敷」で……というか、そんなに詳しく説明する必要はないか(汗)。リナは、ピコットばあさんに言われて「食いぶち」(「生活費」)を稼ぐために、まず最初は、ナータの本屋(古本屋?)へ手伝いに行くのだけれど、そこにお客の1人として、「学生」が現れる。どうも外の世界と繋がっていて(その町が必要なら“距離がなくなる”らしい)、どちらからもお客が来るらしいのだけれど(繋がっている感じは『ハウルの動く城』っぽい?)、それはともかく、その「学生」は「数学の参考書」を求めていたはずなのに、なぜか結局、「まえからよみたかった詩集」を買って(というかもらって)行く。で、この人は本人曰く、<夏休みちゅう、予備校へかよってる>(p.73)とのことなので、予備校生は予備校生でも、浪人生というよりは高校生である確率が高いような…。浪人予備校生(変な日本語? 高卒予備校生というか)にも「夏休み」はあると思うけれど、そういう人はふつう、夏休み以外にも予備校に通っているわけだから。リナは、その学生から<なんとなく、ぎすぎすした印象>(p.75)を受けたらしい。ぎすぎす、という言葉は浪人生にふさわしい形容? そうでもないか。現役受験生(高校生)でも、そういう感じを帯びそう。――ま、別に小説的にはどちらでもいいのだけれど(汗)。
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