都筑道夫 「ブルーフィルム」
2010年4月24日 読書
官能小説の短篇集『猫の目が変るように』(立風書房、1977/集英社文庫、1983)に収録されている1篇(全10話中の「第二話」)。浪人中の達彦(加賀見君)と私立女子高校の3年生の実紀とは、幼なじみで「しじゅう寝る仲」(p.37)にある。――“視点”はその2人を行き来する感じになっているのだけれど、それはともかく。実紀は好意を寄せている(恋敵もいる)自動車事故を起こした大学生のために、彼が必要としている10万円を都合してあげたい、みたいな事情にあって、達彦くんに1回5万円を払ってくれる大人な(?)相手を見つけて欲しい(今風にいえば援○交際だね)みたいなことを言ってある。で、達彦が紹介する相手は……内容紹介はこれくらいで(汗)。なんていうか、意外と面白かったです。エロさはどうかな…、頭に映像(イメージ)は浮かびやすかった気はするけれど。
「浪人ちゅう」というのは、残念ながら(?)たんなる設定という感じ。
<達彦は、目下、浪人ちゅうで、兄夫婦と同居している。達彦が占領している二階のひと間は、父親が郷里へひっこむまで、兄夫婦がつかっていた。だから、階下への屋内階段のほかに、直接、戸外へおりられるドアと階段がついている。>(p.40)
漫画とかでありがちなのは、敷地内にある離れ(の勉強部屋)かもしれないけれど、この小説では2世帯住宅っぽい、その2階になっている。家があるのは、夜の遅くなって騒々しくなってきた吉祥寺で、お父さんはその喧騒を逃れて郷里で図書館長、をしているらしい。
「浪人ちゅう」というのは、残念ながら(?)たんなる設定という感じ。
<達彦は、目下、浪人ちゅうで、兄夫婦と同居している。達彦が占領している二階のひと間は、父親が郷里へひっこむまで、兄夫婦がつかっていた。だから、階下への屋内階段のほかに、直接、戸外へおりられるドアと階段がついている。>(p.40)
漫画とかでありがちなのは、敷地内にある離れ(の勉強部屋)かもしれないけれど、この小説では2世帯住宅っぽい、その2階になっている。家があるのは、夜の遅くなって騒々しくなってきた吉祥寺で、お父さんはその喧騒を逃れて郷里で図書館長、をしているらしい。
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