柴田よしき 『求愛』
2010年10月12日 読書
徳間書店、2006/徳間文庫、2010。※以下、いちおうネタバレ注意です。毎度すみません。
<フリーランスの翻訳者・弘美は、自殺とみられた親友の死の真相をつきとめたことをきっかけに、探偵事務所の調査員となる。自殺願望の女子中学生、浮気疑惑のエリート医師夫人、砂場に生ゴミを埋める主婦……。ささやかな毎日を懸命に生きる女たちと関わって、弘美自身が掴んだ人生の真実とは……!? 深い感動を呼ぶサスペンス・ミステリー!>(文庫カバーより)
文章は読みやすいけれど、読んでいてちょっといらいらする。主人公はうっすら微妙に自分勝手な人? 短篇連作な感じになっているのだけれど、各篇に女性が登場してきて、でも、弘美さん、結局は毎度、自分のことに結び付けてしまう感じ。この作者の小説を読むのはこれで2冊目。以前読んだものもいまいちで、もしかしたら自分には向いていないのかも(涙)。――早めに本題に。ネタバレしてしまうけれど、3篇目の「悲しみの連鎖」に予備校生が出てくる。名前は桑名美夜、19歳。「TG(トランスジェンダー)」とのことで、体は女性、心と身なりは男性。「トランスジェンダー」ってたぶん、そんなに昔から使われている言葉ではないと思うけれど、でも、全篇を通じてあれこれと女性が登場してくるなかで、どうして唯一、浪人生だけがそんな設定になっているか、といえば、これはやっぱり「浪人生=男子」という古い(社会的な)イメージに縛られているからではないか? 理由はともかく、この小説も「小説に出てくる女子浪人生は男の子っぽく描かれる」という例の(?)パターンを踏襲している。
<フリーランスの翻訳者・弘美は、自殺とみられた親友の死の真相をつきとめたことをきっかけに、探偵事務所の調査員となる。自殺願望の女子中学生、浮気疑惑のエリート医師夫人、砂場に生ゴミを埋める主婦……。ささやかな毎日を懸命に生きる女たちと関わって、弘美自身が掴んだ人生の真実とは……!? 深い感動を呼ぶサスペンス・ミステリー!>(文庫カバーより)
文章は読みやすいけれど、読んでいてちょっといらいらする。主人公はうっすら微妙に自分勝手な人? 短篇連作な感じになっているのだけれど、各篇に女性が登場してきて、でも、弘美さん、結局は毎度、自分のことに結び付けてしまう感じ。この作者の小説を読むのはこれで2冊目。以前読んだものもいまいちで、もしかしたら自分には向いていないのかも(涙)。――早めに本題に。ネタバレしてしまうけれど、3篇目の「悲しみの連鎖」に予備校生が出てくる。名前は桑名美夜、19歳。「TG(トランスジェンダー)」とのことで、体は女性、心と身なりは男性。「トランスジェンダー」ってたぶん、そんなに昔から使われている言葉ではないと思うけれど、でも、全篇を通じてあれこれと女性が登場してくるなかで、どうして唯一、浪人生だけがそんな設定になっているか、といえば、これはやっぱり「浪人生=男子」という古い(社会的な)イメージに縛られているからではないか? 理由はともかく、この小説も「小説に出てくる女子浪人生は男の子っぽく描かれる」という例の(?)パターンを踏襲している。
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