小池真理子 「獣の家」
2010年11月17日 読書
“記憶と家”がテーマになっている連作集『記憶の隠れ家』(講談社、1995/講談社文庫、1998)所収、6篇中の2篇目。ちょっと怖くて、まだこの2篇目までしか読んでいない(汗)。でも、自分が苦手なタイプのホラー小説(おどろおどろしかったり、心理描写ばっかりだったり)ではないので、投げ出さずに読めることは読める。そう、小池真理子ってやっぱり小川洋子にちょっと似ているよね。キャリアからいえば逆か、小川洋子が小池真理子に似ているのかもしれない(例えば1篇目の“刺繍”とか)。――なんていうか、俗世を超越している感じの、何を考えているのかわからない3歳年下の妹・珠緒。3人称小説だけれど、兄の昌彦によって(昌彦目線で)20年前の出来事などが語られる。そういえば、今年(2010年)の秋は、夏の猛暑が影響しているらしいけれど、毒キノコ騒動(?)があったよね。クリタケとニガクリタケってそんなに似ているのかな?(後者、「苦い」どころか死に至るんだね…)。当時高3だった昌彦(医学部志望)と友人で同級生の望月は、動揺から(?)大学不合格、浪人に。昌彦は東京の予備校に。
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