文藝春秋、2000/文春文庫、2004。手もとにあるのは文庫のほう。この本も長いこと積ん読状態だったのだけれど、この前、橋本治『リア家の人々』(新潮社、2010)を読んだらつまらなくて、口直しにという感じで読み始めて。でも厚くて(読みやすいけれど、約500頁)まだぜんぜん読み終わってないです。←どうでもいい話(汗)。とりあえず清水義範、個人的に好きな作家で、文体的にも安心して読める。

 <激動の昭和を「普通の人々」は、こんなにも逞しく生きてきた。ニ・ニ六事件の迫る冬、少女は花占いに夢をはせ、優しかったあの子は南方の戦いで死に、焼け野原に立って一儲け企む奴もいた。懐かしい路地裏の匂い漂う清水版昭和史。健気な「昭和の子供」だった人にも、不況の平成をだるく生きている人にも。解説・嵐山光三郎>(表紙カバーより)

「成長の頃」と題された章(pp.370-98)では、百瀬貴久雄(明治44年生まれ)の3人の息子(娘は2人いる)の大学受験について書かれている。下の2人(昭範、和範)の話よりも、上のお兄ちゃん(風雄)の話が、なんていうかちょっと考えさせられる感じだったかな。昭和31年(1956年)に高校3年生。大学進学を希望するけれど、お父さんから地元(名古屋)の公立(国立か県立)でないとダメだと言われて、やる気(?)をなくして私大にも受からないような成績に。卒業後、いったん就職するけれど、力仕事をさせられたり、大卒社員との間に格差があったりで、半年で辞める。翌年(昭和33年)地元の私立大学を2校受けるも、不合格。で、これ以上、親の世話にはなれないと考えて、高校のときの親友(大学生)を頼って上京、アルバイトをしながら受験勉強を続ける。……ずるずる書いても意味がないか(汗)。

なんていうか“大学受験”とひと口に言っても、本人の性格もあるし、運やその時代の影響もあるし、いろいろなケースが(人によっては“ドラマ”も)あるというか。大学受験にかぎらず人生の(?)進路に関しては、みんながみんな、紆余曲折があっても落ち着くところに落ち着けばいいけれどね。…なんだか今日もテキトーなことを言っちゃっているか自分(汗)。すみません。
 

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