最終巻であるらしい「7」まで読み終わる(ファミ通文庫、2011.2)。文章は読みやすいし、けっこう引き込まれもする(ページもめくるめく?)けれど、個人的には文章を読むのがかなり遅いので、短篇集1冊含めて計8冊(!)というのはかなりしんどかったです(5冊くらいが限界かもしれない)。※以下いちおうネタバレ注意です。

そう、このシリーズの完結は――ライトノベルは続編やら番外編やらがわらわらと出ることもあるので、本当にこれで終わりなのか信じられなかったりもするけれど――タイミング的に、東北大震災(2011年3月11日)以前でよかったかもしれないよね。作中では地震が多発していて、最終巻に至っては、ついに富士山をはじめとする日本全国の(さらには世界中の)火山が噴火。被災地域の人々は、避難所生活などを余儀なくされている。松川淳の出身地の新潟では(あ、舞台となっているのは一応、長野県)津波も起こったことになっている。3.11以降であれば、執筆の予定を変更したりとか、少なからず(良かれ悪しかれ)影響を受けていたかもしれない(そう、忘れてはいけない、長野県北部でも大きな地震が起こっているし)。あ、もちろん最終巻では、物語的に復活しないわけにはいかない「大魔王」も復活している。

「6」の後(「7」の前)に出ている短篇集(「∞」)には、最初に「登場人物紹介」が付いていて、オタク浪人生の松川さんは、次のように“紹介”されている。

 <エロきもい浪人生。エロくてきもくて浪人だが基本的にいい人。特殊能力は“瞬間移動”。>

短くまとめるとこんなふうになるのか?(汗)。最後、宴(うたげ)の後というか、主人公の信吾くんはじめ、もともと学校に通っていた人たちはそのまま学校に通い続ければいい――みたいなことになっているし、犬のタロウや猫のミヤはそれぞれご主人のもとに帰っていく、くらいなことになっているけれど、なんだろう、作者は浪人生の淳くんの扱いにだけちょっと困ったのかな? な、なんと故郷の新潟に戻って魚屋さんに!(笑)。
 

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