浪人生登場もの2、それ以外のもの2。※以下すべてネタバレ注意です。
・那須正幹『チカちゃんは四年生』
偕成社、1975。いま手もとにあるのは図書館本(地元ブック○フにあるかな…、それとも新刊で手に入る?)。子どものころにしても、大人になってからでも、私はあまり児童向けの図書を読んだことがなくて…。うーん…、でも、これは面白かったといえば面白かったかな…(自分の感想にあまり自信が持てない)。全4話で、「第三話 子おいひも」に浪人生が出てくる。チカ子は、毎年夏休みにかあちゃんの実家へ。今年は妹のヒトミもいっしょに行くはずだったけれど、あとから来ることに。出迎えてくれたおじいちゃんは、村で唯一の散髪屋さんで、タエ子おばちゃん(といっても21歳)と2人で暮らしている。隣の家(農家)には、毎年いっしょに遊んだりする6年生のユキエがいて、そのユキちゃんにはお兄ちゃん=カズにいちゃん(カズヒロ)がいる。――ユキちゃんが<(にいちゃんは)浪人ちゅう>と言ったのを、チカちゃんが<ロウニン中学校>という中学校があるんだと勘違いするあたり、小学生らしくて(?)ちょっと面白い。去年は、遊び場というか山や川へ案内してくれた親切なカズにいちゃんだったけれど、今年は打って変わってチカ子に花火がうるさいから町へ帰れ、みたいな暴言を…。この人、高校3年生の去年も受験生だったはずだよね、前年は受験に関してそれほどいらいらしていなかったのかな? 大学に落ちたことがよほどショックだった?(うーん…)。ちょっとびっくりなのは、去年までは庭の牛小屋があったところに、今年はプレハブの勉強小屋が…。牛を売ったお金で作ったらしい。親不孝なドナドナ(?)浪人生だな…。飼い犬のジョンはうるさい、とのことで、親戚の家に預けられている。家族&親戚迷惑なにいちゃんだな…。でも、最後、少しだけ活躍(?)しているけれど。というか、それ以前の箇所が仕込み(前振り)になっていたことがわかる。妹とはいくつ離れているの? えーと…、学年でいえば7つか。主人公=チカちゃんよりは9つ上だね。『サザエさん』でいえば、ワカメちゃんがじん六さんを見るような?(作家先生の息子・じん六さんは草食系かもしれないけれど。「~系」は関係ないか(汗))。
・片川優子『ジョナさん』
講談社、2005/講談社文庫、2010。続編の『チロル、プリーズ』(を先に読んでしまったのだけれど)よりも、こちらのほうが若干シリアス度が高い? 主人公がいっぱいいっぱいというか、ぜんぜん余裕がない感じがする、というか。(続編のほうでは「私」がちょっとおとぼけキャラに?)
<毎週日曜、死んだおじいちゃんの愛犬と公園へ行く。これが高校二年、チャコの習慣だ。しかしのどかな風景とは裏腹に頭の中は悩みでいっぱい。大学受験、親友との大喧嘩、そしてバラバラな家族。青春まっただ中って感じだけど当人は息苦しいことこの上ない。そしてさらにチャコは出逢ってしまう――恋に。>(文庫表紙カバー後ろより)
おじいちゃん&わんこ、というあたりは、児童文学?(よくわからないけれど)。親友トキコの<「言ってなかったけどさ、あたし、大学行かないから」>(p.7)という発言で、この小説は始まっている。――高校生、あれこれ1つひとつ向き合っていると、ほんと大変だよね…。まぁそれは高校生にかぎらないか。だから逆に(?)受験勉強だけしていればいい高校生は、ある意味で“幸せ”かもしれない。そう、オレンジジュースは最初、マッキー(友だち)が飲んでいるんだね。「私」(=チャコ)はジンジャーエール。甘さ…ではなくて、「私」には問題解決にさいして“甘え”がない感じ?(人に対して甘えていないというか)。でも、担任教師(ある意味ダメ教師だろうね、この人)に対しても、母親に対しても、「私」はただ批判するだけでなくて、最終的にある程度、理解して許してもいる(?)ので、けっこう好感がもてる。そう、読む前は、なんとなく「ジョナさん」ってもっと年配の、ロマンスグレーな人かと思っていたら、けっこう若い茶髪の好青年(?)だった(汗)。高校を卒業してすぐにフリーターになっても、最初の1年くらいは(大学を目指して)浪人している友だちもいるから、人生に(?)焦りとかは感じなくて済むらしい(へぇ~。浪人生の存在意義がそんなところに! …というか、自称・浪人生応援ブログとしてはちょっと微妙です(汗))。そういえば核家族ではなくて、核分裂家族? お父さんは登場してくるけれど、家を出ている大学生のお兄ちゃんは最後まで出てこなかったな。
・津原やすみ『抱きしめてエンジェル あたしのエイリアン』
講談社X文庫ティーンズハート、1993。シリーズ16作目(上下巻が1つあって通算で17冊目)。でも、私は手前の15作(16冊)をまったく読んでいない。――それはともかく。こちらのジョナサンは、トサカヘア(赤いモヒカン)にサングラスの宇宙人。
<<N・Yペアでご招待>の1等賞を福引きで当てちゃった千晶とホシオ。で、でもエイリアンのホシオって、どうやってパスポート取るの!? だけど、ホシオはニューヨークの叔父の子ってことになってるんだから、行くっきゃないのよネ。こんな時にジョナサンがいてくれたら……あれ、あの人どうやって日本に入国できるの? ってわけで、ドジで元気な千晶たちご一行の、奇妙な一団は世界の摩天楼ニューヨークへ乱入だい!?>(表紙カバー折り返しより)
アメリカの地に降り立つまでがけっこう長い? それほど文字量のある小説ではないし、内容的にもわりと楽しいから、読んでいて苦にはならなかったけれど。「ご一行」というのは、だんだんと同行予定の人数が増えていって、結局6人に。男女3人ずつ、宇宙人4人に地球人2人。あ、その前にボビさんのサックスがきっかけで、ジョナサン&ボビさんにも会えるのだけれど(ネタバレしてしまうけれど)、エイリアンの人たちのパスポートは結局、ふつうに偽造パスポートを使っている(汗)。――浪人生の千晶(ちあき)、さすがに観光旅行では勉強道具(参考書など)を持ってはいかないか。定番の名所を回ったり、映画を撮ったり…と、することはいろいろある感じだけれど、1週間だっけ? 受験生としては大いなる“息抜き”だよね。受験のことは基本的に忘れている感じ(旅行中、ほとんど思い出していない)。ぜんぜん関係ないけれど(どうでもいいことだけれど)、両手と片足をあげて驚く、って、どういう手と足のあげ方?(汗)。頭の中で何パターンか想像してみたのだけれど、いまいちどれもしっくりこない(涙)。そういえば“お酒”が何度か出てくる。大学生(ホシオは大学生)といえば、飲み会というイメージ?
・西澤保彦『黄金色の祈り』
文藝春秋、1999/文春文庫、2003。これはここ3、4ヶ月くらいの間に読んだ小説でいちばん面白かったかもしれない。面白いというか、内容面が、読んでいて身につまされる感じだった(涙)。何か1つ嘘をついたら、辻褄をあわせるために別の嘘をつき続けなくてはいけない…のと同じように、欺瞞(自己欺瞞)に関しても、結局、自分と向き合うことからは逃げ切れはしないようだ。文章面というか、文章もしっかりしている感じ。「型」が出来ているというか。
<他人の目を気にし、人をうらやみ、成功することばかり考えている「僕」は、高校卒業後、アメリカの大学に留学するが、いつしか社会から脱落していく。しかし、人生における一発逆転を狙って、ついに小説家デビュー。かつての旧友の死を題材に小説を発表するが…作者の実人生を思わせる、青春ミステリ小説。解説・小野不由美>(文庫表紙カバー後ろより)
「黄金色」の読み方は「きんいろ」。ブラスバンドの「ブラス」(brass)って「真鍮」という意味だったんだ、知らなかった。主人公というか語り手の「僕」は最初、中学2年生で吹奏楽部。そこから最後、40歳くらいまでのことが書かれている。――大学受験に関して「僕」がとった「一発逆転」の方法は、といえば、
<浪人する、ではなくて留学する、という方が断然、体裁がいい。はっきりいえば、そっちの方がかっこいい。そう思ったのだ。>(p.164)
留学。これほど「はっきり」と言われているのは、初めて見たかもしれない。「僕」は国際基督教大学(ICU)も受けて、落ちている(小説的には“神様”関係の大学だから落ちたのか?)。作者(1960年生まれ)じしんも、アメリカ南部の大学に留学しているらしく、そういう意味でも、アメリカ編のリアリティはかなりありそうだ。あくまで小説(フィクション)ではあるけれど、卒業後に留学してみたいと思っている高校生は読んでみてもいいのでは?(あ、いまはインターネットがあるから直接、リアル留学生の言葉を読むこともできるか)。でも、うーん…、やっぱり行ってからが大変みたいだよね(って当たり前か)。あと、名前に関して、「美夜(みや)」→「ミャアちゃん」ってそのままだな。でも、性格がネコ系?(名は体を表す?)。先輩の教子(きょうこ)さんは、いわゆる“ボクっ娘”はなくて“ワガハイっ娘”。そう、あとのほうで急に触れられているけれど、同級生の葛目菜摘(くずめ・なつみ)という人は、地元の大学に入るのに1年浪人していたようだ(p.279)。「僕」はいちおう“就職浪人”はしている。――でも(?)思うに、いずれにしても読者は、主役願望をもつ「僕」を主役として読んでいくしかないわけだから、そういう意味では最初から「一発逆転」も何もない?(しらじらしい?)。
・那須正幹『チカちゃんは四年生』
偕成社、1975。いま手もとにあるのは図書館本(地元ブック○フにあるかな…、それとも新刊で手に入る?)。子どものころにしても、大人になってからでも、私はあまり児童向けの図書を読んだことがなくて…。うーん…、でも、これは面白かったといえば面白かったかな…(自分の感想にあまり自信が持てない)。全4話で、「第三話 子おいひも」に浪人生が出てくる。チカ子は、毎年夏休みにかあちゃんの実家へ。今年は妹のヒトミもいっしょに行くはずだったけれど、あとから来ることに。出迎えてくれたおじいちゃんは、村で唯一の散髪屋さんで、タエ子おばちゃん(といっても21歳)と2人で暮らしている。隣の家(農家)には、毎年いっしょに遊んだりする6年生のユキエがいて、そのユキちゃんにはお兄ちゃん=カズにいちゃん(カズヒロ)がいる。――ユキちゃんが<(にいちゃんは)浪人ちゅう>と言ったのを、チカちゃんが<ロウニン中学校>という中学校があるんだと勘違いするあたり、小学生らしくて(?)ちょっと面白い。去年は、遊び場というか山や川へ案内してくれた親切なカズにいちゃんだったけれど、今年は打って変わってチカ子に花火がうるさいから町へ帰れ、みたいな暴言を…。この人、高校3年生の去年も受験生だったはずだよね、前年は受験に関してそれほどいらいらしていなかったのかな? 大学に落ちたことがよほどショックだった?(うーん…)。ちょっとびっくりなのは、去年までは庭の牛小屋があったところに、今年はプレハブの勉強小屋が…。牛を売ったお金で作ったらしい。親不孝なドナドナ(?)浪人生だな…。飼い犬のジョンはうるさい、とのことで、親戚の家に預けられている。家族&親戚迷惑なにいちゃんだな…。でも、最後、少しだけ活躍(?)しているけれど。というか、それ以前の箇所が仕込み(前振り)になっていたことがわかる。妹とはいくつ離れているの? えーと…、学年でいえば7つか。主人公=チカちゃんよりは9つ上だね。『サザエさん』でいえば、ワカメちゃんがじん六さんを見るような?(作家先生の息子・じん六さんは草食系かもしれないけれど。「~系」は関係ないか(汗))。
・片川優子『ジョナさん』
講談社、2005/講談社文庫、2010。続編の『チロル、プリーズ』(を先に読んでしまったのだけれど)よりも、こちらのほうが若干シリアス度が高い? 主人公がいっぱいいっぱいというか、ぜんぜん余裕がない感じがする、というか。(続編のほうでは「私」がちょっとおとぼけキャラに?)
<毎週日曜、死んだおじいちゃんの愛犬と公園へ行く。これが高校二年、チャコの習慣だ。しかしのどかな風景とは裏腹に頭の中は悩みでいっぱい。大学受験、親友との大喧嘩、そしてバラバラな家族。青春まっただ中って感じだけど当人は息苦しいことこの上ない。そしてさらにチャコは出逢ってしまう――恋に。>(文庫表紙カバー後ろより)
おじいちゃん&わんこ、というあたりは、児童文学?(よくわからないけれど)。親友トキコの<「言ってなかったけどさ、あたし、大学行かないから」>(p.7)という発言で、この小説は始まっている。――高校生、あれこれ1つひとつ向き合っていると、ほんと大変だよね…。まぁそれは高校生にかぎらないか。だから逆に(?)受験勉強だけしていればいい高校生は、ある意味で“幸せ”かもしれない。そう、オレンジジュースは最初、マッキー(友だち)が飲んでいるんだね。「私」(=チャコ)はジンジャーエール。甘さ…ではなくて、「私」には問題解決にさいして“甘え”がない感じ?(人に対して甘えていないというか)。でも、担任教師(ある意味ダメ教師だろうね、この人)に対しても、母親に対しても、「私」はただ批判するだけでなくて、最終的にある程度、理解して許してもいる(?)ので、けっこう好感がもてる。そう、読む前は、なんとなく「ジョナさん」ってもっと年配の、ロマンスグレーな人かと思っていたら、けっこう若い茶髪の好青年(?)だった(汗)。高校を卒業してすぐにフリーターになっても、最初の1年くらいは(大学を目指して)浪人している友だちもいるから、人生に(?)焦りとかは感じなくて済むらしい(へぇ~。浪人生の存在意義がそんなところに! …というか、自称・浪人生応援ブログとしてはちょっと微妙です(汗))。そういえば核家族ではなくて、核分裂家族? お父さんは登場してくるけれど、家を出ている大学生のお兄ちゃんは最後まで出てこなかったな。
・津原やすみ『抱きしめてエンジェル あたしのエイリアン』
講談社X文庫ティーンズハート、1993。シリーズ16作目(上下巻が1つあって通算で17冊目)。でも、私は手前の15作(16冊)をまったく読んでいない。――それはともかく。こちらのジョナサンは、トサカヘア(赤いモヒカン)にサングラスの宇宙人。
<<N・Yペアでご招待>の1等賞を福引きで当てちゃった千晶とホシオ。で、でもエイリアンのホシオって、どうやってパスポート取るの!? だけど、ホシオはニューヨークの叔父の子ってことになってるんだから、行くっきゃないのよネ。こんな時にジョナサンがいてくれたら……あれ、あの人どうやって日本に入国できるの? ってわけで、ドジで元気な千晶たちご一行の、奇妙な一団は世界の摩天楼ニューヨークへ乱入だい!?>(表紙カバー折り返しより)
アメリカの地に降り立つまでがけっこう長い? それほど文字量のある小説ではないし、内容的にもわりと楽しいから、読んでいて苦にはならなかったけれど。「ご一行」というのは、だんだんと同行予定の人数が増えていって、結局6人に。男女3人ずつ、宇宙人4人に地球人2人。あ、その前にボビさんのサックスがきっかけで、ジョナサン&ボビさんにも会えるのだけれど(ネタバレしてしまうけれど)、エイリアンの人たちのパスポートは結局、ふつうに偽造パスポートを使っている(汗)。――浪人生の千晶(ちあき)、さすがに観光旅行では勉強道具(参考書など)を持ってはいかないか。定番の名所を回ったり、映画を撮ったり…と、することはいろいろある感じだけれど、1週間だっけ? 受験生としては大いなる“息抜き”だよね。受験のことは基本的に忘れている感じ(旅行中、ほとんど思い出していない)。ぜんぜん関係ないけれど(どうでもいいことだけれど)、両手と片足をあげて驚く、って、どういう手と足のあげ方?(汗)。頭の中で何パターンか想像してみたのだけれど、いまいちどれもしっくりこない(涙)。そういえば“お酒”が何度か出てくる。大学生(ホシオは大学生)といえば、飲み会というイメージ?
・西澤保彦『黄金色の祈り』
文藝春秋、1999/文春文庫、2003。これはここ3、4ヶ月くらいの間に読んだ小説でいちばん面白かったかもしれない。面白いというか、内容面が、読んでいて身につまされる感じだった(涙)。何か1つ嘘をついたら、辻褄をあわせるために別の嘘をつき続けなくてはいけない…のと同じように、欺瞞(自己欺瞞)に関しても、結局、自分と向き合うことからは逃げ切れはしないようだ。文章面というか、文章もしっかりしている感じ。「型」が出来ているというか。
<他人の目を気にし、人をうらやみ、成功することばかり考えている「僕」は、高校卒業後、アメリカの大学に留学するが、いつしか社会から脱落していく。しかし、人生における一発逆転を狙って、ついに小説家デビュー。かつての旧友の死を題材に小説を発表するが…作者の実人生を思わせる、青春ミステリ小説。解説・小野不由美>(文庫表紙カバー後ろより)
「黄金色」の読み方は「きんいろ」。ブラスバンドの「ブラス」(brass)って「真鍮」という意味だったんだ、知らなかった。主人公というか語り手の「僕」は最初、中学2年生で吹奏楽部。そこから最後、40歳くらいまでのことが書かれている。――大学受験に関して「僕」がとった「一発逆転」の方法は、といえば、
<浪人する、ではなくて留学する、という方が断然、体裁がいい。はっきりいえば、そっちの方がかっこいい。そう思ったのだ。>(p.164)
留学。これほど「はっきり」と言われているのは、初めて見たかもしれない。「僕」は国際基督教大学(ICU)も受けて、落ちている(小説的には“神様”関係の大学だから落ちたのか?)。作者(1960年生まれ)じしんも、アメリカ南部の大学に留学しているらしく、そういう意味でも、アメリカ編のリアリティはかなりありそうだ。あくまで小説(フィクション)ではあるけれど、卒業後に留学してみたいと思っている高校生は読んでみてもいいのでは?(あ、いまはインターネットがあるから直接、リアル留学生の言葉を読むこともできるか)。でも、うーん…、やっぱり行ってからが大変みたいだよね(って当たり前か)。あと、名前に関して、「美夜(みや)」→「ミャアちゃん」ってそのままだな。でも、性格がネコ系?(名は体を表す?)。先輩の教子(きょうこ)さんは、いわゆる“ボクっ娘”はなくて“ワガハイっ娘”。そう、あとのほうで急に触れられているけれど、同級生の葛目菜摘(くずめ・なつみ)という人は、地元の大学に入るのに1年浪人していたようだ(p.279)。「僕」はいちおう“就職浪人”はしている。――でも(?)思うに、いずれにしても読者は、主役願望をもつ「僕」を主役として読んでいくしかないわけだから、そういう意味では最初から「一発逆転」も何もない?(しらじらしい?)。
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