新潮社、2011.9。ハードカバーの本は買ってはいけない(高すぎるから)と思いつつ、買ってしまう(涙)。スピンオフ短篇集(伊丹俊太郎目線の連作『初陣 隠蔽捜査3.5』)を1つ挟んで、シリーズの長篇でいえば第4弾。あいかわらず大森署の署長で、大量にはんこを押している竜崎伸也――。「人事を尽くして天命を待つ」ではなくて、「転迷を待って人事を尽くす」…って違うか(汗)。まずはお隣の大井署で外務官僚殺害事件が発生、そのすぐあとには大森署で悪質なひき逃げ事件が発生。大森署ではほかにも最近、連続放火事件が起こっていたり(場合によっては上司の言うことも聞かない戸高が犯人を追っている)、ヤクの売人を逮捕したことで厚労省の“麻取り”が文句を言いに来たり…。一方、竜崎の娘・美紀の遠距離恋愛中の彼氏というか婚約者というかが、カザフスタンで墜落した飛行機に乗っていたのではないか、みたいな心配な話も――。長篇小説、あれこれと詰め込まないと(結局は関連していたり、無関係だったりするけれど)間がもたないのかな?(そんなこともないか)。――いつものように読みやすかったし、面白かったといえば面白かったけれど、なんだかいまいちだったというか、“いま2”くらいだったかな…。何かがかなり不足しているような…。あと、警察(あるいは官僚の世界)における常識的な理屈と主人公・竜崎の理屈(正論、理想論)と我々(?)世間の常識と――私の頭の中でごっちゃごちゃになっているっぽい(涙)。竜崎の言っていることも、けっこうブレている?(1作目から読み返してみないとわからないけれど)。

息子・邦彦の登場回数2。勉強のしすぎで、精神的に“すわって”きている? というか、手前の巻を読んでいないと(いきなりこの巻を読んでも)息子が浪人生であることがわからないかも(汗)。東大を目指して勉強しているらしい、くらいのことはわかるけれど。最後のへんは11月の中旬? 下旬? センター試験まであと2ヶ月弱くらいかな。(あ、ちなみに『~3.5』では邦彦は1度も登場してこない。お父さんの竜崎も、主に電話での登場。)

[追記]文庫は新潮文庫、2014.5。
 

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