森見登美彦 『太陽の塔』
2012年1月31日 読書
新潮社、2003/新潮文庫、2006。意外とふつうだったかな。何箇所かくすっと笑ってしまったけれど、全体的にはけっこう淡々と読んでしまって…。語り手=「私」の言い回しはかなり冗長的だよね、それがいいのかもしれないけれど。個人的には話がなかなか進まない! とか思ってしまって。※以下いちおう、いつものようにネタバレ注意です。
<私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった! クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。>(文庫カバーより)
「私」は京大生で、現在は休学中の5回生。元彼女の水尾さんに対して、本人は否定しているけれど、軽いストーカーのような行為を働いている(意外と東大系・小谷野敦「悲望」とかぶる面も?)。振られたのはラスト・クリスマス…ではなくて、2年前のクリスマスか。そういえば(昔、『ライ麦畑でつかまえて』を読んだときには頭をよぎらなかったけれど)『デビッド・カッパーフィールド』なチャールズ・ディケンズは、『クリスマス・カロル』(稲垣潤一ではない)なんかも有名だよね。とか言いつつ、どちらも読んだことがない(汗)。ま、とにかく、非モテな人(私もそうですが何か?)にはつらく厳しい、街がクリスマス色に染まる季節の話。
あの太陽の塔(岡本太郎作)って「宇宙遺産」に認定されていたんだ、知らなかった(って当たり前か)。「猫ラーメン」とか「叡山電車」は『となりのトトロ』の“猫バス”っぽいかな(そのへんはほのぼのファンタジー?)。「太陽の塔」は(動けないだろうけれど)谷川流『涼宮ハルヒの~』の“神人”っぽいかな(ぜんぜん違うか)。で、要するに、ひと言でいえば「私」は、彼女を自らが紹介した太陽の塔に奪われた、みたいな話?(そう考えてもええじゃないか、…ってよくないか(汗))。「私」が彼女の気持ちがわかっていない…みたいな部分を差し引いて考えても、水尾さん(「私」の2つ下の学年、法学部)はけっこう不思議系の人? 逆に「私」にもっと(宇宙人に匹敵するくらいの?)不思議さがあったら、もしかしたら振られていなかったかもしれない。どうでもいいけれど、「我々」(=『男汁』の4人)の「敵」になぜ「松浦亜弥オフィシャルファンクラブ」(p.182)が含まれているの?(笑)。「へもい」という謎の言葉をあやつる本上まなみよりも、個人的には松浦あややのほうがよほど不思議系(宇宙的)。(あまり言いたくないけれど、自分も実は、けっこう本上まなみが好きです(汗)。ドラマに出ていてちょっと周囲から浮いている感じも好き。愛車(自転車)を「まなみ号」と呼んだりはしないけれど。でも、最近、自分の見ているTV番組ではあまり見かけないな…。)
24年の人生でうんぬん…みたいなことを口にしているので(大学5年目で24歳になるなら)「私」は1年浪人しているかもしれない。あ、こんな箇所もある。<その絶望たるや、現役時代、某大学受験において数学の問題用紙を開いた瞬間に匹敵する>(p.107)――「現役時代」ということは、大学受験に関して「浪人時代」もあったということ? 大学の学部は(4回生のときに逃げ出したみたいなことを言っているけれど)現在でも、農学部?(4回生のときにはロンドンに短期の留学もしているようだ)。あと、アルバイトは寿司屋で、配達もしている。住んでいるところは、…まぁそういうことはどうでもいいか(個人的には、もし浪人しているのなら、どこでどういう浪人生活を送っていたかが知りたい)。
<私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった! クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。>(文庫カバーより)
「私」は京大生で、現在は休学中の5回生。元彼女の水尾さんに対して、本人は否定しているけれど、軽いストーカーのような行為を働いている(意外と東大系・小谷野敦「悲望」とかぶる面も?)。振られたのはラスト・クリスマス…ではなくて、2年前のクリスマスか。そういえば(昔、『ライ麦畑でつかまえて』を読んだときには頭をよぎらなかったけれど)『デビッド・カッパーフィールド』なチャールズ・ディケンズは、『クリスマス・カロル』(稲垣潤一ではない)なんかも有名だよね。とか言いつつ、どちらも読んだことがない(汗)。ま、とにかく、非モテな人(私もそうですが何か?)にはつらく厳しい、街がクリスマス色に染まる季節の話。
あの太陽の塔(岡本太郎作)って「宇宙遺産」に認定されていたんだ、知らなかった(って当たり前か)。「猫ラーメン」とか「叡山電車」は『となりのトトロ』の“猫バス”っぽいかな(そのへんはほのぼのファンタジー?)。「太陽の塔」は(動けないだろうけれど)谷川流『涼宮ハルヒの~』の“神人”っぽいかな(ぜんぜん違うか)。で、要するに、ひと言でいえば「私」は、彼女を自らが紹介した太陽の塔に奪われた、みたいな話?(そう考えてもええじゃないか、…ってよくないか(汗))。「私」が彼女の気持ちがわかっていない…みたいな部分を差し引いて考えても、水尾さん(「私」の2つ下の学年、法学部)はけっこう不思議系の人? 逆に「私」にもっと(宇宙人に匹敵するくらいの?)不思議さがあったら、もしかしたら振られていなかったかもしれない。どうでもいいけれど、「我々」(=『男汁』の4人)の「敵」になぜ「松浦亜弥オフィシャルファンクラブ」(p.182)が含まれているの?(笑)。「へもい」という謎の言葉をあやつる本上まなみよりも、個人的には松浦あややのほうがよほど不思議系(宇宙的)。(あまり言いたくないけれど、自分も実は、けっこう本上まなみが好きです(汗)。ドラマに出ていてちょっと周囲から浮いている感じも好き。愛車(自転車)を「まなみ号」と呼んだりはしないけれど。でも、最近、自分の見ているTV番組ではあまり見かけないな…。)
24年の人生でうんぬん…みたいなことを口にしているので(大学5年目で24歳になるなら)「私」は1年浪人しているかもしれない。あ、こんな箇所もある。<その絶望たるや、現役時代、某大学受験において数学の問題用紙を開いた瞬間に匹敵する>(p.107)――「現役時代」ということは、大学受験に関して「浪人時代」もあったということ? 大学の学部は(4回生のときに逃げ出したみたいなことを言っているけれど)現在でも、農学部?(4回生のときにはロンドンに短期の留学もしているようだ)。あと、アルバイトは寿司屋で、配達もしている。住んでいるところは、…まぁそういうことはどうでもいいか(個人的には、もし浪人しているのなら、どこでどういう浪人生活を送っていたかが知りたい)。
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