柴崎友香 『青空感傷ツアー』
2012年2月1日 読書
河出書房新社、2004/河出文庫、2005。手もとにあるのは文庫版(この小説も文庫化がけっこう早いな、1年8ヶ月で?)。読んでいてけっこう面白かったです。ストーリーはあまりなくて、なんていうか“文体”のせいかな、面白く感じるのは。※以下いちおうネタバレ注意です。
<超美人でゴーマンな女ともだち音生と、彼女に言いなりな私。音生にひきずられるように、大阪→トルコ→四国→石垣島と続く、女二人の凸凹感傷旅行はどこへ行く? 抱腹絶倒、やがてせつない旅の空。映画「きょうのできごと」原作者による、各紙誌で絶賛された、ウルトラ・キュートな話題作!/◎解説=長嶋有>(表紙カバーより)
大学卒業後3年勤めた会社を辞めたばかりの「私」(=葉山芽衣、26歳)と彼氏に裏切られてひと暴れ(?)したばかりの音生(ねお、21歳)。「私」は音生のことを、きれいきれい、美人美人と言っていて、最初ちょっと“信頼できない語り手”なのかな、と思ったけれど、音生は実際に人が振り向くくらいの美人であるらしい(小説なので読者が見られるわけでないけれど)。「私」は美しい人、かっこいい人に“弱い”らしい。2人とも地元は大阪。で、偶然に再会したらしく、そのあと約1ヶ月(2月14日~3月14日)にわたって旅行したりしている。いちばん長く滞在しているのは、「私」が大学生のときに告白して振られた相手=永井くん(下の名前は俊満、現在は教師)のいる徳島の旅館(永井くんの親戚の家)。そういえば「センチメンタル・ジャーニー」ってもう死語?(最近、耳にしたことがないな…)。あと、「感傷」は「鑑賞」とかかっている? いちどトルコに行っているけれど、日本を西へ(go west)というあたり、ロード・ノベルっぽい? あ、西へというか南へか。私は行ったことがないけれど、2人の最終到達地である石垣島の「青空」はかなりきれいだろうね(私ものんびりと鑑賞したいな…)。最後のへん、バナナフィッシュではなくて、バナナ&フィッシュ?(意味不明か(汗))。そう、読んでいて誰もが思うことかな、移動中その他の場所での2人の位置関係(新幹線に自転車、海に浮かべたボートなど)が気にはなったけれど(そのへんも映像的というか映画っぽい? 画になりそうな?)、要するに2人がだんだんと仲良くなっていく、みたいなことかな(違うか)。
なんていうか、高校―予備校(浪人)―大学がけっこう地続きな感じ? 入学や卒業でいちいちリセットされるのではなくて。あ、会社(社会)や(触れられていないけれど)中学校も含めていいかもしれない。――4年前、「私」と音生を結びつけたというか、知り合わせたきっかけは、千秋(良夫)らしい。「私」とは予備校友だちで、入った大学も同じところ。でも、千秋くんは3年(の春)から弁護士になりたくて(法学部に入り直すために)休学してまた同じ予備校に。で、7月に夏期講習に来ていた音生(当時16歳にしてすでに完璧な外見)と知り合って…みたいなことがそもそもらしい。というか、私が説明するよりp.19をそのまま引用したほうが早かったかも(涙)。ちなみに、この千秋のよっちゃんは1年では法学部に受からず、現在もまだ大学生であるらしい。26歳くらいで司法試験の勉強中…って、それほど変ではないか(大学入試ではないし、かの司法試験だもんね)。
<超美人でゴーマンな女ともだち音生と、彼女に言いなりな私。音生にひきずられるように、大阪→トルコ→四国→石垣島と続く、女二人の凸凹感傷旅行はどこへ行く? 抱腹絶倒、やがてせつない旅の空。映画「きょうのできごと」原作者による、各紙誌で絶賛された、ウルトラ・キュートな話題作!/◎解説=長嶋有>(表紙カバーより)
大学卒業後3年勤めた会社を辞めたばかりの「私」(=葉山芽衣、26歳)と彼氏に裏切られてひと暴れ(?)したばかりの音生(ねお、21歳)。「私」は音生のことを、きれいきれい、美人美人と言っていて、最初ちょっと“信頼できない語り手”なのかな、と思ったけれど、音生は実際に人が振り向くくらいの美人であるらしい(小説なので読者が見られるわけでないけれど)。「私」は美しい人、かっこいい人に“弱い”らしい。2人とも地元は大阪。で、偶然に再会したらしく、そのあと約1ヶ月(2月14日~3月14日)にわたって旅行したりしている。いちばん長く滞在しているのは、「私」が大学生のときに告白して振られた相手=永井くん(下の名前は俊満、現在は教師)のいる徳島の旅館(永井くんの親戚の家)。そういえば「センチメンタル・ジャーニー」ってもう死語?(最近、耳にしたことがないな…)。あと、「感傷」は「鑑賞」とかかっている? いちどトルコに行っているけれど、日本を西へ(go west)というあたり、ロード・ノベルっぽい? あ、西へというか南へか。私は行ったことがないけれど、2人の最終到達地である石垣島の「青空」はかなりきれいだろうね(私ものんびりと鑑賞したいな…)。最後のへん、バナナフィッシュではなくて、バナナ&フィッシュ?(意味不明か(汗))。そう、読んでいて誰もが思うことかな、移動中その他の場所での2人の位置関係(新幹線に自転車、海に浮かべたボートなど)が気にはなったけれど(そのへんも映像的というか映画っぽい? 画になりそうな?)、要するに2人がだんだんと仲良くなっていく、みたいなことかな(違うか)。
なんていうか、高校―予備校(浪人)―大学がけっこう地続きな感じ? 入学や卒業でいちいちリセットされるのではなくて。あ、会社(社会)や(触れられていないけれど)中学校も含めていいかもしれない。――4年前、「私」と音生を結びつけたというか、知り合わせたきっかけは、千秋(良夫)らしい。「私」とは予備校友だちで、入った大学も同じところ。でも、千秋くんは3年(の春)から弁護士になりたくて(法学部に入り直すために)休学してまた同じ予備校に。で、7月に夏期講習に来ていた音生(当時16歳にしてすでに完璧な外見)と知り合って…みたいなことがそもそもらしい。というか、私が説明するよりp.19をそのまま引用したほうが早かったかも(涙)。ちなみに、この千秋のよっちゃんは1年では法学部に受からず、現在もまだ大学生であるらしい。26歳くらいで司法試験の勉強中…って、それほど変ではないか(大学入試ではないし、かの司法試験だもんね)。
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