勝目梓 「前とうしろと……」
2012年2月29日 読書
『愉悦の扉』(有楽出版社、1990/光文社文庫、1995)所収、全12話中の「第三話」。手もとにあるのは文庫版。後ろの「解説」(小森収)によれば、この小説集の初出は<月刊誌「ドンドン」で連載>(p.262)とのこと(聞いたことがないな、何かエ●雑誌?)。この1篇(1話)しか読んでいないけれど、意外と面白かったです(汗)。※以下、いちおうネタバレ注意です。
<あの最中に第三者の存在がないと満足できなくなってしまった人妻。大人の玩具に妻を寝取られた夫。親友からあの話を聞いてすっかり自信をなくしてしまったOL。肉体関係を持つ三人の男に結婚を申し込まれた女。下着に異常な執着を感じるようになってしまった男。年上の女に変な教育をされた浪人生……。/現代人の艶かしくも悩める性の「告白」小説集。>(文庫カバーより)
告白は告白でも、手紙でセッ●スに関する相談をしている(相談内容を書いている)という形になっている。“1人称こちらに話し掛けてくる文体”というか。<年上の女に変な教育をされた浪人生>というのが、たぶん「第三話」の語り手のことだけれど、年上の女性よりも「ぼく」(2浪)のほうが積極的な感じ。――偶然も手伝って、なんていうかもう1つの穴のほうにも興味をもって、運のいいことに(?)相手の女性=<バイト先の大きな書店のレジ係のS子さん>(28歳・色白の美人)のほうも感じる体質らしく、それほど嫌がることもなく、「ぼく」は研究・開発に乗り出して(ちょっと擬人化されている? ア●スさんに「訓練と教育」をほどこす――具体的にはアウトだけでなくインもできるよ、みたいなことを言い聞かせたり(笑))結局、成功するわけだけれど、だんだんと「前」よりも「うしろ」のほうがよくなって、みたいな…。で、肝心の相談ごとはといえば、だったら相手が女性でなくても(ニューハーフでも男性でも)いいのではないか、こんな自分にとって恋愛とは何か、女性とは男性とは? みたいな哲学的な(?)ことを言い出している。
<そんなことはシリませんなんて言わないで、どなたかぼくの悩みを解決して、ぼくの疑問に答えてほしいと思っています。/よろしくお願いします。>(p.131)
最後にだじゃれを言われてもなぁ(汗)。ちなみに、もう1箇所だじゃれがある。<「浪人は、みんなそんな屁理屈言うの?」/「お尻の話だから屁理屈でいいんだ。見せてよ。頼むよ」>(p.120)。もう一歩でおやじギャク?(もうすでにおやじギャグか)。
ところで、受験勉強はしているのかな、この浪人生? 長文の手紙や週1回くらいのお楽しみ(?)はまだしも、アルバイト――がいちばん時間をとられそうな気もする。勉強はけっこう得意そうな感じはするけれど。でも、興味がある特定の科目や、一部の分野だけが得意なそうな? なんていうか問題点を正確に把握してクリアしていく才能とか、まっすぐに(でも緩急を使い分けて)進んでいく能力…とかがある感じ(それなら早く大学生になったほうがいいかも)。予備校には通っていないのかな? あ、場所は東京っぽい。あと、経済的にはどう? 週に1回はホテルに行ける…。レジ打ちのS子さんも、たぶん正社員ではなくてバイト(パート)でしょう?(割り勘?)。2人とも家族と同居している? ――そんな非哲学的な(?)ことはどうでもいいか。
<あの最中に第三者の存在がないと満足できなくなってしまった人妻。大人の玩具に妻を寝取られた夫。親友からあの話を聞いてすっかり自信をなくしてしまったOL。肉体関係を持つ三人の男に結婚を申し込まれた女。下着に異常な執着を感じるようになってしまった男。年上の女に変な教育をされた浪人生……。/現代人の艶かしくも悩める性の「告白」小説集。>(文庫カバーより)
告白は告白でも、手紙でセッ●スに関する相談をしている(相談内容を書いている)という形になっている。“1人称こちらに話し掛けてくる文体”というか。<年上の女に変な教育をされた浪人生>というのが、たぶん「第三話」の語り手のことだけれど、年上の女性よりも「ぼく」(2浪)のほうが積極的な感じ。――偶然も手伝って、なんていうかもう1つの穴のほうにも興味をもって、運のいいことに(?)相手の女性=<バイト先の大きな書店のレジ係のS子さん>(28歳・色白の美人)のほうも感じる体質らしく、それほど嫌がることもなく、「ぼく」は研究・開発に乗り出して(ちょっと擬人化されている? ア●スさんに「訓練と教育」をほどこす――具体的にはアウトだけでなくインもできるよ、みたいなことを言い聞かせたり(笑))結局、成功するわけだけれど、だんだんと「前」よりも「うしろ」のほうがよくなって、みたいな…。で、肝心の相談ごとはといえば、だったら相手が女性でなくても(ニューハーフでも男性でも)いいのではないか、こんな自分にとって恋愛とは何か、女性とは男性とは? みたいな哲学的な(?)ことを言い出している。
<そんなことはシリませんなんて言わないで、どなたかぼくの悩みを解決して、ぼくの疑問に答えてほしいと思っています。/よろしくお願いします。>(p.131)
最後にだじゃれを言われてもなぁ(汗)。ちなみに、もう1箇所だじゃれがある。<「浪人は、みんなそんな屁理屈言うの?」/「お尻の話だから屁理屈でいいんだ。見せてよ。頼むよ」>(p.120)。もう一歩でおやじギャク?(もうすでにおやじギャグか)。
ところで、受験勉強はしているのかな、この浪人生? 長文の手紙や週1回くらいのお楽しみ(?)はまだしも、アルバイト――がいちばん時間をとられそうな気もする。勉強はけっこう得意そうな感じはするけれど。でも、興味がある特定の科目や、一部の分野だけが得意なそうな? なんていうか問題点を正確に把握してクリアしていく才能とか、まっすぐに(でも緩急を使い分けて)進んでいく能力…とかがある感じ(それなら早く大学生になったほうがいいかも)。予備校には通っていないのかな? あ、場所は東京っぽい。あと、経済的にはどう? 週に1回はホテルに行ける…。レジ打ちのS子さんも、たぶん正社員ではなくてバイト(パート)でしょう?(割り勘?)。2人とも家族と同居している? ――そんな非哲学的な(?)ことはどうでもいいか。
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