読書メモ(感想未満です)。
2014年1月12日 読書
浅田次郎『あやし うらめし あな かなし』(双葉社、2006.7/双葉文庫、2008.9/集英社文庫、2013.2)所収の「骨の来歴」と 「遠別離」(7篇中の3篇目と6篇目)を読む。※以下、ネタバレにはご注意ください。久しぶりに読んだ浅田作品、やっぱり人間味があるというか、人情があっていいなと思った。かなり物語性もあるし。
前者(「骨の来歴」)は、軽井沢とか骨とか自殺とか、時代とか幻想的な感じとか、ちょっと小池真理子っぽいなと思った。高校の同窓生で、同じブラスバンド部所属だった吉永を、「私」は彼の軽井沢にある山荘(トレーダーをしている)に訪ねて来ていて。そこで、2人と同じく吹奏楽部だった佐知子と彼とのことを聞かせてもらう。35年前=1969年、奨学金をもらって高校に通っていた「僕」(=吉永)は、レベルを下げて国立二期校を受けたものの、落ちて、エリート外交官の娘で東大志望の知佐子は、この年、東大が入試を中止したので「無受験浪人」を選択して。(「君」=上の「私」は現役合格。)で、「僕」と知佐子は同じ予備校(の「国立文系一組」)で仲良くなって、付き合うようになる。でも、なんだかんだで知佐子の両親には反対されてー。なんだろう、この、相手の両親からの反対のされ方にすごく既視感が。ベタといえばベタなものかもしれないけれど。あと、作者は1951年(の12月)生まれらしいけれど、なぜ登場人物の学年を1つ上(庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』の「ぼく」=庄司薫と同じ学年)にあげるんだろう? 以前、読んだほかの小説でもそうだったと思う。本当は早生まれなのかな?(違うか)。そう、ちらっと「予備校」とは、みたいなことも書かれているけれど、ーまあどうでもいいか。
後者=「遠別離」は、ひと言でいえば、戦争小説というか。後ろの解説(私が読んだのは集英社文庫で、書いているのは川村湊)では、括弧付きで「戦争怪談」という言葉が使われている。20歳で結婚して2年後に(奥さんに)子どもができて、でも、生まれる前に赤紙が来たという矢野二等兵と、2浪して勉強にはやる気をなくしているけれど(経験があるけれど、確かにやる気がなくなるよね...)、ガードマンのバイト(建築現場の交通誘導員)にはやる気を見せているタイキ(1人称の箇所では「俺」)とは、けっこう年齢が近い? 2、3歳しか違わないかな。あ、矢野が応召されて(隊に入営して)からどれくらい経っているかによるか。最後の「ありがとうございました」は、この作者の小説でなければ、ちょっとイラっとしていたかもしれない。個人的には。なんでだろう...(自分でもよくわからないけれど)。
前者(「骨の来歴」)は、軽井沢とか骨とか自殺とか、時代とか幻想的な感じとか、ちょっと小池真理子っぽいなと思った。高校の同窓生で、同じブラスバンド部所属だった吉永を、「私」は彼の軽井沢にある山荘(トレーダーをしている)に訪ねて来ていて。そこで、2人と同じく吹奏楽部だった佐知子と彼とのことを聞かせてもらう。35年前=1969年、奨学金をもらって高校に通っていた「僕」(=吉永)は、レベルを下げて国立二期校を受けたものの、落ちて、エリート外交官の娘で東大志望の知佐子は、この年、東大が入試を中止したので「無受験浪人」を選択して。(「君」=上の「私」は現役合格。)で、「僕」と知佐子は同じ予備校(の「国立文系一組」)で仲良くなって、付き合うようになる。でも、なんだかんだで知佐子の両親には反対されてー。なんだろう、この、相手の両親からの反対のされ方にすごく既視感が。ベタといえばベタなものかもしれないけれど。あと、作者は1951年(の12月)生まれらしいけれど、なぜ登場人物の学年を1つ上(庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』の「ぼく」=庄司薫と同じ学年)にあげるんだろう? 以前、読んだほかの小説でもそうだったと思う。本当は早生まれなのかな?(違うか)。そう、ちらっと「予備校」とは、みたいなことも書かれているけれど、ーまあどうでもいいか。
後者=「遠別離」は、ひと言でいえば、戦争小説というか。後ろの解説(私が読んだのは集英社文庫で、書いているのは川村湊)では、括弧付きで「戦争怪談」という言葉が使われている。20歳で結婚して2年後に(奥さんに)子どもができて、でも、生まれる前に赤紙が来たという矢野二等兵と、2浪して勉強にはやる気をなくしているけれど(経験があるけれど、確かにやる気がなくなるよね...)、ガードマンのバイト(建築現場の交通誘導員)にはやる気を見せているタイキ(1人称の箇所では「俺」)とは、けっこう年齢が近い? 2、3歳しか違わないかな。あ、矢野が応召されて(隊に入営して)からどれくらい経っているかによるか。最後の「ありがとうございました」は、この作者の小説でなければ、ちょっとイラっとしていたかもしれない。個人的には。なんでだろう...(自分でもよくわからないけれど)。
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