アンソロジー、角川文庫編集部編『ひとなつの。 真夏に読みたい五つの物語』(角川文庫、2014.7)に収録されている最後の1編、藤谷治「ささくれ紀行」を読む。初出は『本の旅人』2014年7・8月号らしい。表紙カバー後ろには、<浪人2年目の夏、青春18きっぷを片手に出かけたあてのない逃避行ーー>とある。読んでいて最初、「~した。~した。~した」という文体がすごく気になったけれど(ワン・センテンスがそれほど短いわけではないから、それほどおかしくはないと思うけれど。というか、文末に関しては人のことがまったく言えない(涙))それはともかく。語り手が回想しているタイプの小説で、記憶が不鮮明なところは事実を確認していたりするーような小説(ちなみに作者は1963年生まれ)。それもそれとして。どうなんだろう、主人公、「ささくれ」ているというより、ちょっと鬱々としている感じかな。あー、布団屋のアルバイトって退屈なのか、若いときは無駄に動きたいもんね(?)。最初のへん、志望を早大にこだわっている理由がわからなかったけれど、あとで出てきた。
そう、これが書かれたのはタイミング的に、村上春樹『女のいない男たち』(文藝春秋、2014.4)所収の「イエスタデイ」の影響も多少はあるのかな?(関係ないか)。あ、初出が『本の旅人』(角川書店)だから「旅」に「本」(松尾芭蕉『おくのほそ道』)に?
で、うーん、浪人時代の経験が現在にもつながっている、いまにも生きている、というのはちょっと良かったかな。←「小並感」とか付けおいたほうがいい?(涙)。そういえば、この著者の『船に乗れ!』(Ⅰ~Ⅲ、ポプラ文庫)が買ったまま未読。
*
そういえば、同じく5編収録されているアンソロジー、北上次郎編『セブンティーン・ガールズ』(角川文庫、2014.5)を先月かな、たまたま少し読んだのだけれど、2編目の豊島ミホ「忘れないでね」は、ネタバレしてしまうけれど(すみません)、主人公が最後、大学に落ちて終わっている。書き下ろしではなくて単行本では『リリイの籠』(光文社、2007)に収録されているらしい。仙台の女子校に通う高校生たちが主人公になっている連作らしい。ぜんぶ読んでみたいな(文庫本は出ていない。というか豊島ミホ、手もとに買ったまま読んでいない文庫本が5、6冊くらいあって。好きなわりに既読率が低いんだよね(汗))。
あと、これも先月かな、川上弘美の短編集『天頂より少し下って』(小学館、2011.5)が文庫化されたので(小学館文庫、2014.7)購入して、ぜんぶ読んでみた。7編中の1編目「一実ちゃんのこと」は以前取り上げたとおり、語り手(「あたし」)も一実ちゃんも浪人生なのだけれど、ほかにも3編目の「金と銀」では、語り手のはとこ(治樹さん)が浪人していて、浪人中の話も少しある(お葬式のときのこと)。あと別の短編でも1年浪人している人が出てくるけれど、ま、細かすぎることはいいか(汗)。
そう、これが書かれたのはタイミング的に、村上春樹『女のいない男たち』(文藝春秋、2014.4)所収の「イエスタデイ」の影響も多少はあるのかな?(関係ないか)。あ、初出が『本の旅人』(角川書店)だから「旅」に「本」(松尾芭蕉『おくのほそ道』)に?
で、うーん、浪人時代の経験が現在にもつながっている、いまにも生きている、というのはちょっと良かったかな。←「小並感」とか付けおいたほうがいい?(涙)。そういえば、この著者の『船に乗れ!』(Ⅰ~Ⅲ、ポプラ文庫)が買ったまま未読。
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そういえば、同じく5編収録されているアンソロジー、北上次郎編『セブンティーン・ガールズ』(角川文庫、2014.5)を先月かな、たまたま少し読んだのだけれど、2編目の豊島ミホ「忘れないでね」は、ネタバレしてしまうけれど(すみません)、主人公が最後、大学に落ちて終わっている。書き下ろしではなくて単行本では『リリイの籠』(光文社、2007)に収録されているらしい。仙台の女子校に通う高校生たちが主人公になっている連作らしい。ぜんぶ読んでみたいな(文庫本は出ていない。というか豊島ミホ、手もとに買ったまま読んでいない文庫本が5、6冊くらいあって。好きなわりに既読率が低いんだよね(汗))。
あと、これも先月かな、川上弘美の短編集『天頂より少し下って』(小学館、2011.5)が文庫化されたので(小学館文庫、2014.7)購入して、ぜんぶ読んでみた。7編中の1編目「一実ちゃんのこと」は以前取り上げたとおり、語り手(「あたし」)も一実ちゃんも浪人生なのだけれど、ほかにも3編目の「金と銀」では、語り手のはとこ(治樹さん)が浪人していて、浪人中の話も少しある(お葬式のときのこと)。あと別の短編でも1年浪人している人が出てくるけれど、ま、細かすぎることはいいか(汗)。
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