あまり本が読めてないんです!(泣)。時間がないというより主に読むのが遅いせいです。短篇小説1つ読むのになぜこんなにも時間が...(泣)。以下、メモかメモ程度のものです。だいぶ前に読み終わっていて本がどこかに行ってしまって、記憶で書いているものもあります(たぶん不正確です、すみません)。一応、すべてネタバレにはご注意ください。(※まるごと1冊ちゃんと読めた本は、基本的に読書メーターのほうで感想(といっても短いもの)を書いています。お暇な方は読んでやってくださいm(__)m。)
(読了)
金井美恵子「赤ちゃん教育」
講談社文芸文庫『恋人たち/降誕祭の夜 金井美恵子自薦短篇集』(講談社学芸文庫、2015.6)で読んだ。初出は『群像』1983年4月号らしい。『小春日和(インディアン・サマー)』(文庫は河出文庫)でも読めるっぽい。いまいちピンと来ず(泣)。妊娠小説というか。語り手の「ぼく」は予備校生で、妊娠させた相手(佐竹夢子)も浪人生とのこと。どちらかといえば庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』よりは橋本治『桃尻娘』に近いような。
峰原緑子「雨季」
単行本には収録されていないようだ。『文學界』1982年4月号(図書館でとってきたコピー)。表面的には静かな小説かな。これもいまいちピンと来ず(泣)。大学生(真司)と付き合っている「私」(麻由)は、代々木の予備校(3つあるうちのいちばん小さなところ)に通っている。同じ予備校に通う「R」という2浪生(男、高校の先輩)も出てくる。けっこう代々木、代々木言っている小説なので、当時そこの3つの予備校のどこかに通っていた方が読むと、多かれ少なかれ懐かしく感じる小説かもしれない(いや、私にはわからないけれど)。そういえば引用したくなる箇所がけっこうあったなぁ。ちなみに作者は1961年11月生まれらしい(ネット情報)。主人公と同じように浪人しているなら1980年の可能性が高い。
森絵都「ア・ラ・モード」
『漁師の恋人』(文藝春秋、2013.12)所収、5篇中の4篇目。初出は『オール讀物』2013年8月号。以前にも書いたかもしれないけれど、森絵都がちょっと苦手。2人称小説で、主人公というかの「君」(怒っている)もその「君」が付き合っている女の子(竹井)も予備校生らしいけれど、浪人生かどうかはちょっと不明かな。現役受験生の可能性もある。季節は夏。[追記]文庫は文春文庫、2016.7。
*
西村京太郎「鍵穴の中の殺人」
角川文庫『危険な殺人者』(1993)で読んだ(7篇中4篇目)。ほかの本にも収録されているかもしれない。初出は『推理界』1969年7月らしい(あまり基準にしたくないのだけれど、庄司薫の高校3年生小説『赤頭巾ちゃん気をつけて』の初出は『中央公論』同年5月号)。主人公の相川健一は自宅浪人? 母子2人暮らしで、住み込みでビルの管理人を任されているのだけれど、隣の部屋の女性が健一に対して冷たい態度をとってくるので、留守の間にマスターキーを使って部屋に入ってーーみたいな話。ミステリーとしては物足りなかったけれど、なんていうかオチは切なかったかな。
森村誠一「影の方位」
光文社文庫『殺人の組曲』(1999)で。9篇中の2篇目。もともと角川文庫から出ているらしいけれど(1992年)、ほかの本でも読めるかもしれない。初出は『小説現代』1988年1号らしい。殺人が起こるアパートの住人の1人が予備校生(北山啓次・19歳)。表紙カバーには、
<(略)/迷いこんだ空き地から何気なく眺めたアパートで、OLが殺されていた! 動機に潜む複雑な心理劇とは? (「影の方位」)/社会の病理をえぐりだし、人生を凝縮した、傑作推理小説!>
と書かれている。
結城昌治「血の陰影」
連作短篇集『修羅の匂い』(文藝春秋、1990/文春文庫、1993)所収、5篇中の4篇目。いま手元にあるのは図書館から借りてきた単行本で、初出については記載がない。流木(ながれぎ)という探偵を主人公とした連作で、この1篇は被害者が予備校生で、その予備校の友人(山石利男、長野から上京、1人暮らし)が出てくる。思うに東京で浪人している人には自動車は要らないよね?(そうでもない?)。
*
辻真先『私のハートに、あなたのメスを』
角川文庫、1986。初出は『野性時代』1982年7月号らしい(長篇なのに連載ではなかったようだ)。ユーモア小説というか。岩手県出身の岩手軍太は、東西大学医学部を目指して3浪目。アルバイトをしながら予備校にも通っているらしい。境遇というか、実家やお父さんに関してなど、ユーモア小説ではないけれど、以前読んだ『村でいちばんの首吊りの木』の表題作を思い出したりした。
大山淳子『分解日記 光二郎備忘ファイル』
講談社、2015.6。中心となっている二宮光二郎(75歳)の孫の翔(かける)くんが2浪中の予備校生。複数視点小説で、翔視点の箇所もけっこうある。予備校は映画館に行ったりしてさぼりっぱなしのようだけれど(汗)。読んでいて最初、人物や人間関係の描かれ方がちょっとシュールだな、と思ったのだけれど、でもどちらかといえば、人間味があるというか人情がある感じで、けっこう良かったです。シリーズ化されそうな感じなので、続きが出たら読みたい。あ、翔くんはお祖父ちゃんが早口で何を言っているのかわからなくなったときに、唯一「通訳」ができる(笑)。(これが今年の“浪人生小説”のベストでいいかも。まだ10月だけど。浪人生が中心の小説ではないけれど。) [追記]文庫は『光二郎分解日記 相棒は浪人生』講談社文庫、2017.6。
小林深雪『泣いちゃいそうだよ《高校生編》 藤井兄妹の絶体絶命』
YA! ENTERTAINMENT(講談社)、2015.6。青い鳥文庫は読んだことがあったけれど、このYA! ENTERTAINMENTというのは初めて読んだ(新書サイズではなくて大きいもの)。しかもシリーズものの途中の巻(汗)。お兄ちゃんの率が東大志望の浪人生。兄妹小説というか、恋愛小説というか。ま、現役受験生の彼女がいれば一緒に勉強できるよね。あ、前半と後半に分かれていて、後半が兄目線。続きも率くんが大学浪人中なら読みたい。あ、手前の巻も読みたいな(浪人に至った経緯を)。
*
堀川アサコ『幻想日記店』
講談社文庫、2014.1。シリーズ第3作。かなり書き直されているのかもしれないけれど、単行本は一応『日記堂ファンタジー』(講談社、2012.8)。自分、このシリーズがけっこう好きかも(汗)。友哉は元3浪生の大学生。両親が医者で、もともと医学部志望だったけれど、現役で受験に失敗したあと、お父さんは医者をやめちゃったり...。最後のほうかな、確か予備校の先生の言葉が回想されていたと思う。
野村美月『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件8』
ファミ通文庫、2015.10。最終巻。好きなシリーズだったなぁ。シャールくん、大学(の予備科?)にはけっこうあっさり受かってしまった模様。責任というか、子どもたちへの約束というかがあるし、頑張ったみたいだけれど。
*
(積読本の追加)
・似鳥航一『お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂3』メディアワークス文庫、2015.4。友達? シリーズものは困るんだよなぁ。いきなり読むか1巻から順に進むか迷ってしまう。特に3、4巻目くらいが。でも、このシリーズは1巻から読もうかな。
・香住泰『稲荷山誠造 明日は晴れか』ディスカヴァー、2015.4。たぶん孫が。これは今年中には読みたいな(そういえば浪人&老人もの、まだ山本甲士『ひかりの魔女』を読んでないんだよね)。
・神崎京介『女薫の旅 今は深く』講談社文庫。「第17弾」とのこと。藤森千里。シリーズもの、全体がどうなっているのやら...。とりあえず前後の巻も手に入れたい。
・群ようこ「ハイヒールで全力疾走」『無印OL物語』角川文庫。語り手。これは早めに読もう。
・角田光代「無愁天使」『幸福な遊戯』角川文庫。妹の彼氏、出てはこない?
・小手鞠るい『永遠』角川文庫。過去の話で、友達が?
・重松清『エイジ』朝日文庫。まったく未確認。
・鎌田敏夫『恋しても』角川文庫。浪人生飛び降り?
・赤川次郎『屋根裏の少女』角川文庫。無名の自称浪人生が?
・西村京太郎『ミニ急行「ノサップ」殺人事件』徳間文庫。無名の予備校生?
(読了)
金井美恵子「赤ちゃん教育」
講談社文芸文庫『恋人たち/降誕祭の夜 金井美恵子自薦短篇集』(講談社学芸文庫、2015.6)で読んだ。初出は『群像』1983年4月号らしい。『小春日和(インディアン・サマー)』(文庫は河出文庫)でも読めるっぽい。いまいちピンと来ず(泣)。妊娠小説というか。語り手の「ぼく」は予備校生で、妊娠させた相手(佐竹夢子)も浪人生とのこと。どちらかといえば庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』よりは橋本治『桃尻娘』に近いような。
峰原緑子「雨季」
単行本には収録されていないようだ。『文學界』1982年4月号(図書館でとってきたコピー)。表面的には静かな小説かな。これもいまいちピンと来ず(泣)。大学生(真司)と付き合っている「私」(麻由)は、代々木の予備校(3つあるうちのいちばん小さなところ)に通っている。同じ予備校に通う「R」という2浪生(男、高校の先輩)も出てくる。けっこう代々木、代々木言っている小説なので、当時そこの3つの予備校のどこかに通っていた方が読むと、多かれ少なかれ懐かしく感じる小説かもしれない(いや、私にはわからないけれど)。そういえば引用したくなる箇所がけっこうあったなぁ。ちなみに作者は1961年11月生まれらしい(ネット情報)。主人公と同じように浪人しているなら1980年の可能性が高い。
森絵都「ア・ラ・モード」
『漁師の恋人』(文藝春秋、2013.12)所収、5篇中の4篇目。初出は『オール讀物』2013年8月号。以前にも書いたかもしれないけれど、森絵都がちょっと苦手。2人称小説で、主人公というかの「君」(怒っている)もその「君」が付き合っている女の子(竹井)も予備校生らしいけれど、浪人生かどうかはちょっと不明かな。現役受験生の可能性もある。季節は夏。[追記]文庫は文春文庫、2016.7。
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西村京太郎「鍵穴の中の殺人」
角川文庫『危険な殺人者』(1993)で読んだ(7篇中4篇目)。ほかの本にも収録されているかもしれない。初出は『推理界』1969年7月らしい(あまり基準にしたくないのだけれど、庄司薫の高校3年生小説『赤頭巾ちゃん気をつけて』の初出は『中央公論』同年5月号)。主人公の相川健一は自宅浪人? 母子2人暮らしで、住み込みでビルの管理人を任されているのだけれど、隣の部屋の女性が健一に対して冷たい態度をとってくるので、留守の間にマスターキーを使って部屋に入ってーーみたいな話。ミステリーとしては物足りなかったけれど、なんていうかオチは切なかったかな。
森村誠一「影の方位」
光文社文庫『殺人の組曲』(1999)で。9篇中の2篇目。もともと角川文庫から出ているらしいけれど(1992年)、ほかの本でも読めるかもしれない。初出は『小説現代』1988年1号らしい。殺人が起こるアパートの住人の1人が予備校生(北山啓次・19歳)。表紙カバーには、
<(略)/迷いこんだ空き地から何気なく眺めたアパートで、OLが殺されていた! 動機に潜む複雑な心理劇とは? (「影の方位」)/社会の病理をえぐりだし、人生を凝縮した、傑作推理小説!>
と書かれている。
結城昌治「血の陰影」
連作短篇集『修羅の匂い』(文藝春秋、1990/文春文庫、1993)所収、5篇中の4篇目。いま手元にあるのは図書館から借りてきた単行本で、初出については記載がない。流木(ながれぎ)という探偵を主人公とした連作で、この1篇は被害者が予備校生で、その予備校の友人(山石利男、長野から上京、1人暮らし)が出てくる。思うに東京で浪人している人には自動車は要らないよね?(そうでもない?)。
*
辻真先『私のハートに、あなたのメスを』
角川文庫、1986。初出は『野性時代』1982年7月号らしい(長篇なのに連載ではなかったようだ)。ユーモア小説というか。岩手県出身の岩手軍太は、東西大学医学部を目指して3浪目。アルバイトをしながら予備校にも通っているらしい。境遇というか、実家やお父さんに関してなど、ユーモア小説ではないけれど、以前読んだ『村でいちばんの首吊りの木』の表題作を思い出したりした。
大山淳子『分解日記 光二郎備忘ファイル』
講談社、2015.6。中心となっている二宮光二郎(75歳)の孫の翔(かける)くんが2浪中の予備校生。複数視点小説で、翔視点の箇所もけっこうある。予備校は映画館に行ったりしてさぼりっぱなしのようだけれど(汗)。読んでいて最初、人物や人間関係の描かれ方がちょっとシュールだな、と思ったのだけれど、でもどちらかといえば、人間味があるというか人情がある感じで、けっこう良かったです。シリーズ化されそうな感じなので、続きが出たら読みたい。あ、翔くんはお祖父ちゃんが早口で何を言っているのかわからなくなったときに、唯一「通訳」ができる(笑)。(これが今年の“浪人生小説”のベストでいいかも。まだ10月だけど。浪人生が中心の小説ではないけれど。) [追記]文庫は『光二郎分解日記 相棒は浪人生』講談社文庫、2017.6。
小林深雪『泣いちゃいそうだよ《高校生編》 藤井兄妹の絶体絶命』
YA! ENTERTAINMENT(講談社)、2015.6。青い鳥文庫は読んだことがあったけれど、このYA! ENTERTAINMENTというのは初めて読んだ(新書サイズではなくて大きいもの)。しかもシリーズものの途中の巻(汗)。お兄ちゃんの率が東大志望の浪人生。兄妹小説というか、恋愛小説というか。ま、現役受験生の彼女がいれば一緒に勉強できるよね。あ、前半と後半に分かれていて、後半が兄目線。続きも率くんが大学浪人中なら読みたい。あ、手前の巻も読みたいな(浪人に至った経緯を)。
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堀川アサコ『幻想日記店』
講談社文庫、2014.1。シリーズ第3作。かなり書き直されているのかもしれないけれど、単行本は一応『日記堂ファンタジー』(講談社、2012.8)。自分、このシリーズがけっこう好きかも(汗)。友哉は元3浪生の大学生。両親が医者で、もともと医学部志望だったけれど、現役で受験に失敗したあと、お父さんは医者をやめちゃったり...。最後のほうかな、確か予備校の先生の言葉が回想されていたと思う。
野村美月『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件8』
ファミ通文庫、2015.10。最終巻。好きなシリーズだったなぁ。シャールくん、大学(の予備科?)にはけっこうあっさり受かってしまった模様。責任というか、子どもたちへの約束というかがあるし、頑張ったみたいだけれど。
*
(積読本の追加)
・似鳥航一『お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂3』メディアワークス文庫、2015.4。友達? シリーズものは困るんだよなぁ。いきなり読むか1巻から順に進むか迷ってしまう。特に3、4巻目くらいが。でも、このシリーズは1巻から読もうかな。
・香住泰『稲荷山誠造 明日は晴れか』ディスカヴァー、2015.4。たぶん孫が。これは今年中には読みたいな(そういえば浪人&老人もの、まだ山本甲士『ひかりの魔女』を読んでないんだよね)。
・神崎京介『女薫の旅 今は深く』講談社文庫。「第17弾」とのこと。藤森千里。シリーズもの、全体がどうなっているのやら...。とりあえず前後の巻も手に入れたい。
・群ようこ「ハイヒールで全力疾走」『無印OL物語』角川文庫。語り手。これは早めに読もう。
・角田光代「無愁天使」『幸福な遊戯』角川文庫。妹の彼氏、出てはこない?
・小手鞠るい『永遠』角川文庫。過去の話で、友達が?
・重松清『エイジ』朝日文庫。まったく未確認。
・鎌田敏夫『恋しても』角川文庫。浪人生飛び降り?
・赤川次郎『屋根裏の少女』角川文庫。無名の自称浪人生が?
・西村京太郎『ミニ急行「ノサップ」殺人事件』徳間文庫。無名の予備校生?
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